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旧川崎球場で伝説の試合「10.19」懐かしむイベント スポーツファンの世代つないで

みんなで記念写真

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 富士通スタジアム川崎(川崎市川崎区富士見2)で1月28日、プロ野球ファンが集うイベント「10.19を中心に川崎球場の歴史を振り返る」が開催された。

展示の様子

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 「10.19」は、1988年10月19日にまだ川崎球場という呼び名だった同スタジアムで行われた近鉄バッファローズ対ロッテオリオンズのダブルヘッダーを指す。同球場に本拠地を置いていたロッテが、近鉄の逆転優勝を阻んだ球史に残る「名試合」とされ、当時「汚い、狭い、客が入らない」と言われた同球場を満場の観客で沸かせた。

 2015年にアメフトの球場としてリニューアルし、川崎フロンターレが指定管理を請け負う同スタジアム。「昔から高校野球や都市対抗野球の場としても活躍し、市民に愛された球場だった。プロレスの興行も行われていたし、これからもジャンルを限らずに、スポーツを愛する人が集える場にしたい」と宮前区出身の田中育郎支配人は話す。「そのためには、球場の歴史をしっかり伝えて、世代と世代をつないでいかなければ。イベントはそういう趣旨で行っている」と話す。

 当日は日本全国から約1000人の来場者があり、野球中継の第一人者とされる松本秀夫アナウンサーの司会によるトークショーでは、同試合でホームランを放った高沢秀明さんの当時を振り返る話などに耳を傾けた。当時の様子が分かる冊子や写真を並べた展示や、当時名物だった「肉うどん」の販売、スタジアムツアーなど、さまざまな関連企画で盛り上がった。当時の市民応援団が駆け付け、サプライズで演奏をする一幕もあった。

 イベントに参加した富義弘さんは「自分は近鉄のファンだったが、この試合のおかげで川崎球場はかけがえのない思い出の場所となった。各地の球場が次々と姿を消す中で、こんなに素晴らしい試合があったんだということを、世代を超えて伝えていこうという思いに感銘を受けた」と話した。

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