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川崎の和菓子店、新岩城菓子舗が「88周年祭」 和菓子を通してお客様と寄り添う 

おかみの徳植由美子さん(左)と若おかみの洋円(みのぶ)さん

おかみの徳植由美子さん(左)と若おかみの洋円(みのぶ)さん

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 川崎駅西口にある和菓子店「新岩城菓子舗」(川崎市幸区南幸町1、TEL 044-522-2721)が創業88年を迎え、12月6日~8日の3日間「88周年祭」を行う。

新岩城の定番商品「川崎とうふ」

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 同店の和菓子作りは、1924(大正13)年、創業者の徳植三郎さんが16歳の時に、旧東海道川崎宿近くで修業したところから始まった。23歳の時にのれん分けをしてもらい、修業先だった「新岩城」が店名になった。

 三郎さんの息子の忠造さんが店を継いだが、60代前半で病気を発症。「このままだと新岩城が無くなってしまう、何とかしなければ」と、忠造さんの娘で現おかみの由美子さんが一念発起。その姿を見た夫の健司さんも勤めていた銀行を辞め、和菓子作りの道に入った。

 由美子さんは「店を継いだ時には、お菓子を作る知識も無く、初めはシャッターを開けることさえ怖かった。講習会に参加したり、周りのお菓子屋さんに助けてもらったり、無我夢中だった」と当時を振り返る。

 現在は由美子さんと健司さんの息子である4代目の健太さんが、新岩城にしかない名物を作りたいと試行錯誤して作った「朝焼きどらやき」や「川崎ポテト」「川崎とうふ」なども店頭に並ぶ。由美子さんと、若おかみの洋円(みのぶ)さんが仲良く店頭に立つ。

 88周年祭では先着100人に「ありがとうどら焼き」を進呈。毎朝つきたての「あんころ餅」「あべかわ餅」と、紅白大福を数量限定で販売する。子どもたちには、さいころで88の目を出したら「デカどら」が当たるゲームも。1,000円以上の購入で、大人ものし餅(3,300円相当)が当たるクイズに参加できる。

 「こうして店を引き継いで来られたのも、お客さまのおかげ。東北からわざわざ足を運んでくれる方がいたり、『おいしいお菓子に感動した』と言っていただいたりすることが、とてもうれしい。これからも、皆が幸せになるような、おいしいお菓子を作り続けていきたい」と話す。「和菓子には四季があり、文化がある。これからもお菓子を通して、お客さまに寄り添っていけたら」とも。

 営業時間は8時~20時。

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