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川崎で「大空襲記録展」 市民寄贈の千人針なども

戦時中、迷彩色に塗装されていた川崎市庁舎 (提供:川崎市平和館)

戦時中、迷彩色に塗装されていた川崎市庁舎 (提供:川崎市平和館)

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 川崎市平和館(川崎市中原区木月住吉町、TEL 044-433-0171)で現在、「川崎大空襲記録展」が開催されている。

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 1942(昭和17)年4月18日は、第二次世界大戦中に初めてアメリカ軍の爆撃機が東京都や川崎市をはじめ、日本の本土を空襲した日。1945(昭和20)年4月15日には、200機を超えるB-29機による大規模な爆撃が川崎市を襲い、市中心部と工場密集地は壊滅的な被害を受けた。

 同館ではこの大空襲の日を中心に毎年、当時の写真資料などを展示する記録展を行っている。今年で11回目。空襲の被害写真だけでなく、学童疎開や勤労動員の写真など、さまざまな年代の人たちの様子などを写した写真、市民から寄贈された戦時中の千人針などの品も併せて展示している。

 オープニングの3月11日には、戦争体験者から話を聞くイベントや、地元の小学生が平和について学び、考えたことを発表するなどの会が開かれた。

 同館担当課長の松井卓賀子さんは「たくさんの世代の人が来館してくれる。若い世代からは『自分たちの街にこのような戦争があったのか』、当時を体験した世代からは『二度とこのようなことがあってはならない。一人でも多くの人に来館してもらいたい』などの意見が寄せられている。戦後72年が経過し、過ぎ去った昔のこととしてしか戦争を考えられなくなっている中、少しでも身近な事柄として考えるきっかけとなれば」と話す。

 開館時間は9時~17時。月曜と第3火曜は休館。5月7日まで。

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