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全公演完売の「なかはらミュージカル」終演 未来への夢つないで

カーテンコールの様子

カーテンコールの様子

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 武蔵小杉にある中原市民館(川崎市中原区新丸子東3)で3月10日・11日、「なかはらミュージカル『新・多摩川伝』」の4公演が行われ、97人の参加者がミュージカルの舞台を踏んだ。

実行委員長の森田さんと、制作の横井さん

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 2009年4月に、同館のリニューアルオープンの記念事業として行われた「NAKAHARA ACT STREET」を前身とし、2013年に中原区の区政40周年を記念して第1回公演を行ったのが始まり。毎年3月に公演を行い、今年で6回目。

 今年の1月27日にチケットが発売されると、次の日には4公演1224席のチケットがすべて売り切れた。制作を担当する横井史恵さんは「チケットが手に入らなかった方でどうしても見たいという方には、非公式でゲネプロ(リハーサル)を見ていただいた。そちらも2回ともほぼ満席となり、ファミリーミュージカルの需要の高さを実感している」と話す。

 内容は、当たり前のようにきれいな多摩川を見ている現代の子どもたちが、江戸時代や高度経済成長期にタイムスリップし、幕府の命で水利事業を行う小泉次大夫を手伝ったり、工場排水と生活排水で汚れていた川を目の当たりにしたりして、当たり前だと思っていた生活が過去の人々の努力によるものだったと気が付くという物語。

 第3回公演に初めて参加して以来、毎年舞台に立ってきた国谷月紫さん(14)は、今年は「敦子の母」と「こっち村人」の役を演じた。「中学生になって、名前の無い役をいろいろやるようになった。小学生の頃よりもせりふや出番が多いことがうれしかった。ますますミュージカルが楽しい」と目を輝かせた。

 昭和のおばあちゃん・カメ役を演じた人見雅子さんは今年初めて参加した。「子どもたちと一緒だから、舞台袖でいろいろ手伝うことが多いのだろうと思っていたが、実行委員、保護者ボランティアの方が連携して支えてくれ、おかげで演技に集中することができた」と話す。「未来のために今何ができるかというテーマで、さまざまな世代の人の心に響いたのでは」とほほ笑む。

 実行委員長の森田シゲルさんは「中原区の事業としてはいったん区切りがつく形になるが、この文化の灯を次につなげていくために、新たに法人も立ち上げ、みんなで頑張っている。これからも応援してほしい」と呼び掛ける。

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