医療法人社団NALUが運営するえびな脳神経クリニック(神奈川県海老名市)は、神奈川県指定 認知症疾患医療センター(連携型)として、2026年8月21日、認知症の相談窓口と情報を集約した専用サイトを開設しました。

えびな脳神経クリニック 認知症疾患医療センター公式HP
サイトURL:https://www.ebinou.com/ninchisho/
サイトの冒頭に掲げたのは、「認知症の不安、一人で抱えないでください」という一文です。
この言葉は、当センターがこれまでに受けてきた相談の分析から導かれたものです。
当センターは2023年4月の指定以降、認知症の鑑別診断と専門医療相談を担ってきました。
今回、認知症専門相談の記録233件(2024年4月〜2025年9月)を分析し、あわせて相談を利用された方へのアンケート(2025年7月〜10月、回答31件)を実施したところ、次の3つの実態が見えてきました。
1. 相談にたどり着いたきっかけの約6割が「ホームページ」。紙のチラシ経由は0件
アンケートで「専門相談を知ったきっかけ」を尋ねたところ、最も多かったのは当院ホームページの19件(回答31件中)でした。
次いで地域包括支援センター3件、市役所2件、その他7件(他医療機関、担当ケアマネジャー、家族など)で、紙のチラシをきっかけとした方は0件でした。
認知症の相談窓口は、これまで行政窓口や紙媒体による周知が中心とされてきましたが、実際にご家族が最初に頼っているのは、オンラインでの情報探索です。
しかもその入口は「認知症 相談」といった専門用語ではなく、「同じことを何度も聞くようになった」「通帳がないと言い出した」といった、日常の言葉で綴られた問いです。
情報の入口をウェブ上に整えること、そしてご家族が実際に使う言葉のまま答えられる状態にしておくことが、相談への到達率を左右する--
これが専用サイト開設の最大の理由です。
サイトの構成は、233件の相談で実際に語られた言葉から設計しました。
2. 相談の約9割は本人ではなく家族から。最も多いのは「子」世代
233件の相談を分析すると、相談を寄せたのはご本人が9%にとどまり、残る約9割はご家族などご本人以外でした。
内訳は「子(娘・息子)」が48%と最も多く、次いで「配偶者」が21%、ケアマネジャーや親族などが22%です。
認知機能の変化はご本人が自覚しにくいため、日々の会話や生活の中で最初に気づくのは身近なご家族です。40〜60代の子世代が、認知症ケアへの最初の入口を担っているという構図がデータから確認できました。
サイトに「ご家族の方へ」「認知症のサイン」という項目を設けたのは、この結果を踏まえたものです。
3. 相談は診断への「橋渡し」として機能
相談後、約95%のケースでMRIや認知機能検査といった精密検査の予約につながっており、相談が早期診断への具体的な一歩として機能しています。
アンケートでは、電話相談の対応について回答者31名全員が「大変良かった」(21名)または「良かった」(10名)と回答しました。相談全体についても、31名中30名が「良かった」以上と回答しています。
自由回答では、次のような声が寄せられました。
「診察、検査を受けるか迷っていたので、いきなり予約するよりハードルが低く助かった」
「初めてのことで不安だったが、丁寧に対応して頂いた」
「全く分からない状態で長々とお伺いしたが、丁寧に答えてくれた」
「知りたかったことを知ることが出来たので、不安解消できた」
受診を決める前の段階で、まず相談できる場所--
その機能が評価されていることが分かります。
開設したサイトの概要
URL:https://www.ebinou.com/ninchisho/
公開日:2026年8月21日
運営:えびな脳神経クリニック 認知症疾患医療センター(神奈川県指定・連携型/2023年4月1日指定)
想定利用者:認知機能の変化が気になるご本人、そのご家族(特に40〜60代の子世代)、地域の医療・介護関係者
主なコンテンツ:当センターについて、初めての方へ、認知症のサイン(受診を迷う段階で確認できる初期サインの解説)、認知症について、ご家族の方へ、相談窓口、よくある質問、医療・介護職の方へ、お知らせ
相談窓口について
認知症専用ダイヤル:046-204-8817(月〜金 9:00〜18:00)
神奈川県指定の認知症疾患医療センターの事業として実施しているため、専門相談は無料です。
当院は神奈川県海老名市にありますが、相談自体は地域を問わずご利用いただけます。
実際のご相談・受診は、海老名市・座間市・綾瀬市を中心とした神奈川県央地域からが多くを占めています。
今後の取り組み
若年性認知症への対応
相談のなかには、64歳以下の方に関するご相談も含まれています。
若年性認知症は、介護保険の対象外となる年齢層で生活上の支障が生じるなど、高齢期の認知症とは異なる課題を伴います。
当センターでは、こうしたケースについて専門機関への情報提供・橋渡しを行っており、今後も地域の関係機関との連携を進めてまいります。
行動・心理症状(BPSD)への支援強化
相談の入口は「物忘れ」が大半ですが、その背景には物盗られ妄想や幻覚、易怒性といった行動・心理症状(BPSD)が潜在しているケースが少なくありません。
ご家族の介護負担を大きく左右するこれらの症状について、初期相談の段階で兆候を捉え、具体的な対応策と精神的なサポートをお伝えできる体制の強化に取り組みます。
地域連携のさらなる強化
相談者の居住地は海老名市が117件と最も多い一方、綾瀬市47件、座間市35件、厚木市19件と、広域からご利用いただいています。
地域の医療機関・地域包括支援センターとの連携を強化し、相談から診断、その後のケアプランニングまでをシームレスにつなぐ体制の確立を目指します。
活動報告の継続的な公開
当センターの相談実績と分析は、今後も専用サイトの「お知らせ」欄で活動報告として公開してまいります。
地域における認知症相談の実態を継続的に共有することで、ご本人・ご家族、そして地域の医療・介護関係者の判断に役立つ情報の蓄積を目指します。
調査概要
(1)認知症専門相談の記録分析
対象:えびな脳神経クリニック 認知症疾患医療センター(連携型)に寄せられた認知症専門相談
期間:2024年4月〜2025年9月(18か月)
件数:233件(月平均約13件)
相談者の居住地:海老名市117件、綾瀬市47件、座間市35件、厚木市19件、その他15件
(2)専門相談利用者アンケート
対象:認知症専門相談を利用され、当院を受診された方
期間:2025年7月7日〜10月16日
方法:受診時に院内で用紙を配布し、ご記入いただく方式
回答数:31件 注記:回答者は相談を経て受診に至った方に限られ、院内でご記入いただいたものです。相談に至らなかった方や受診を選ばれなかった方の評価は含まれておらず、満足度は高く出やすい調査設計であることを申し添えます。
認知症疾患医療センターについて
えびな脳神経クリニック 認知症疾患医療センターは、2023年4月1日に神奈川県から認知症疾患医療センター(連携型)の指定を受けました。
認知症の鑑別診断、専門医療相談、地域の医療・介護関係者との連携を担い、多職種チームでご本人とご家族を支援しています。
えびな脳神経クリニックの詳細
所在地:〒243-0438 神奈川県海老名市めぐみ町3-1 ViNA GARDENS PERCH 601-12
運営:医療法人社団NALU
理事長:尾崎 聡
認知症疾患医療センター指定:2023年4月1日(神奈川県・連携型)
サイト:https://www.ebinou.com/ninchisho/
本件に関するお問い合わせ
医療法人社団NALU マーケティング部 森本
メール:y.morimoto@ebinou.net