「私道の封鎖措置」に関するアンケート調査の背景と目的
私道に接する物件は価格が安い反面、突然道路を封鎖されたり、高額な通行料を請求されたりするリスクがあります。そのため、いざトラブルが起きても「法的にどう対処すべきか」「誰に相談すればよいか」分からず、途方に暮れる方が少なくありません。
2018年11月、長崎県の100世帯以上が暮らす団地に通じる私道を、福岡県の不動産管理業者が取得し、突如、道路の維持管理費用に充てるとして「1世帯1万円」「車所有なし3千円」「自動二輪のみ所有5千円」の通行料を支払うように通達しました。
これに住民が応じなかったとして、2019年10月に侵入禁止のバリケードを立て、生活道路が突然封鎖される事態が起こりました。
そこで今回、株式会社ドリームプランニング(神奈川県横浜市中区/代表取締役:高橋樹人)が運営する不動産のお悩み解決サイトURUHOME(ウルホーム)が、不動産に興味関心を持つ方(有効回答数:356名)を対象に、「私道の封鎖措置についてどう考えるか」についてアンケート調査を実施しました。
【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、アンケート結果を公開しているURUHOME(ウルホーム)のURL(https://uruhome.net/sido-blockade-survey/)へのリンク設置をお願い致します。※弊社への掲載許可は不要です。
・調査対象-「不動産に興味関心を持つ方」
・有効回答-356名
・回答性別-女性 136名(約38%)/男性 220名(約62%)
・回答年齢-20代 33名(9.3%)/30代 118名(33.1%)/40代 117名(32.9%)/50代 60名(16.9%)/60代 25名(7.0%)/70代以上 3名(0.8%)
・調査主体-株式会社ドリームプランニング
・調査方法-インターネットによるアンケート調査
・調査期間-2026.4.10-2026.6.6
私道封鎖に対して、どのように感じますか?

1位 許されない行為である 230件 64.6%
2位 どちらともいえない 104件 29.2%
3位 仕方がない事だと思う 22件 6.2%
回答数:356件(単一回答)
私道の封鎖措置についてどう考えるかという質問をしたところ、「許されない行為である」と回答した方が64.6%(230件)で最多を占めました。
一方で、「どちらともいえない」と回答した中立的な層は104件(29.2%)、「仕方がない事だと思う」と回答した容認層の22件(6.2%)を合わせると35.4%(126件)となり、全体の3割以上の方が一概に否定しきれない事情があると考えていることが浮き彫りになりました。
この結果から、私道は個人の所有物でありながらも生活インフラとしての公共性が極めて強いため、物理的な封鎖に対しては「近隣住民の生活権や緊急時の安全を脅かす」として否定的な感情を抱く方が大多数を占めていることが分かりました。
「金銭目的の封鎖は社会への悪影響」私道封鎖に対する厳しい本音
次に、私道の封鎖措置についての具体的なご意見をもう少し詳しく伺ってみました。

1位 金銭目的で私道を封鎖できるのであれば社会全体に悪影響を与える。 129/356 36.3%
2位 背景が分からないので何とも言えない。 59/356 16.6%
3位 刑罰を与えるべきである。 56/356 15.7%
4位 法律的な事は分からないが、感情的に許せない。 45/356 12.6%
5位 業者にも何かあるのかもしれない。 23/356 6.5%
6位 法律的には違法行為ではないかもしれない。 22/356 6.2%
7位 第三者が取得してしまったらどうしようもない。 11/356 3.1%
8位 道路の補修費用なのだからしょうがない 8/356 2.2%
9位 封鎖をした業者に何ら落ち度はない。 3/356 0.8%
合計回答数:356 回答者数:356
アンケート結果により、私道の封鎖措置に対して、消費者が強い危機感を抱きつつも、背景にある事情を冷静に見極めようとする心理を持っていることが分かりました。
「金銭目的で私道を封鎖できるのであれば社会全体に悪影響を与える。」が36.3%で1位、「背景が分からないので何とも言えない。」が16.6%で2位となりました。
これは、生活インフラである道路が利益目的で絶たれることによる社会秩序の乱れに対する回答者の強い不安や懸念を反映している一方で、所有者側の複雑な事情を把握しないまま一方的に善悪を判断することは避けたいという、事実関係を重視する慎重な心理も同時に浮き彫りにしていると考えられます。
次に1位から5位までを選んだ方のコメントをご紹介いたします。
1位には「金銭目的で私道を封鎖できるのであれば社会全体に悪影響を与える。」が選ばれました。生活インフラを金銭目的で遮断する行為に対し、「有効な投資手法」として黙認されれば全国に波及するという消費者の深い懸念が表れています。強行的な措置によって「社会が大混乱する」ことや、一般の住宅地が「投資の標的」にされることへの強い危機感が浮き彫りになっています。
1位:「金銭目的で私道を封鎖できるのであれば社会全体に悪影響を与える。」を選択した方のコメント
「私道の封鎖措置は、原則として許されない行為であると考える。たとえ所有者であっても、他者に通行権や生活上の利用実態がある場合、一方的に通行を遮断することは日常生活や緊急時の安全を著しく損なう恐れがある。特に生活道路として使われている場合、封鎖は住民の移動や救急・消防活動に深刻な支障を与え、社会的影響も大きい。問題がある場合でも、話し合いや法的手続きを経るべきであり、強行的な封鎖は信頼関係を壊し、紛争を拡大させる行為である。」20代・男性
「生活に直結する道路を、金銭を理由に一方的に封鎖するのはやはり行き過ぎだと感じます。もしこうした行為が認められてしまうと、同じようなケースが増えてしまい、安心して暮らせなくなると思います。維持管理の費用が必要なのは理解できますが、それなら事前に住民と話し合い、合意を得る形で進めるべきです。突然の封鎖は影響が大きすぎるので、社会的にも一定のルールや規制が必要だと感じます。」30代・男性
「封鎖する側からしたら儲かるスキームゲットと言ったところ。これはつまり、そのようなスキームの存在を世に知らしめたら危険であることを意味する。人の暮らしではなく、儲ける人だけが人々を養分とし、肥やしを得る社会になっていく。この国には日本の文化圏を持たない人も今後多く入ってくるので性善説でいつまでも成り立つと思ってはいられない。問題視し、改善策を講じるべきであると感じる。」40代・女性
2位には「背景が分からないので何とも言えない。」が選ばれました。一見すると強硬な措置に見えるものの、「事業者側の言い分」や「管理等にかかる費用」など、私道所有者側の事情を考慮しようとする冷静な声が集まっています。一方的な批判を避け、「取得に正当な理由」がある可能性も探りつつ、慎重に事態を見極めようとする心理がうかがえます。
2位:「背景が分からないので何とも言えない。」を選択した方のコメント
「取得者が悪意を持っての封鎖はNGだと思うが、例えば善良な取得者で、取得に正当な理由があるにも関わらず、住民側に悪意があるとすれば、封鎖措置も致し方ない場合があると思う。」30代・男性
「さすがに背景や状況、法律を知らないと何とも言えません。あまりもめごとは起こしたくはないです。」30代・女性
「事業者側の言い分や管理等にかかる費用等、背景がわからないためどちらともいえない。」20代・女性
3位には「刑罰を与えるべきである。」が選ばれました。道路封鎖を単なる民事トラブルではなく、「公衆の安全に対する挑戦」であり「法治国家として認めてはいけない強硬手段」と捉える厳しい意見が寄せられました。救急車などの緊急車両の通行を妨げる可能性から、速やかに「司法の厳格な介入」を求める強い怒りと危機感が表れています。
3位:「刑罰を与えるべきである。」を選択した方のコメント
「消防や救急の進入を妨げる封鎖は、公衆の安全に対する挑戦です。このような実力行使が『所有権』の名の下に許されるのであれば、日本中の私道物件が恐喝の対象になりかねず、司法の厳格な介入が求められます。」40代・男性
「日常の移動や生活を物理的に止める行為で、法治国家として認めてはいけない強硬手段だと感じます。緊急車両の通行にも影響しうる点を考えると、すでに刑事罰の対象であるべきです。」40代・男性
「私道とはいえ迂回路のない住居等への接道を通行封鎖すれば、それは人命にかかわる事態になりうる。それに対しては厳罰が与えられるべき」50代・男性
4位には「法律的な事は分からないが、感情的に許せない。」が選ばれました。法的な権利関係の難しさは理解しつつも、「日常生活に必要な通行」を突然奪われることに対する「強い違和感」や不信感が表れています。「人としてやっていいことと悪いことがある」という言葉に象徴されるように、住民の生活を蔑ろにする行為への根強い反発が読み取れます。
4位:「法律的な事は分からないが、感情的に許せない。」を選択した方のコメント
「私道であっても、住民の生活道路として利用されている道路を封鎖する行為には強い違和感があります。法律的な権利関係については詳しく分かりませんが、日常生活に必要な通行を妨げるような措置は感情的に受け入れられません。実際にその道路を利用して生活している住民の立場を考えると、封鎖ではなく話し合いによる解決を目指すべきだと思います。」30代・女性
「法律のことは難しくてわかりませんが、人としてやっていいことと悪いことがあると思います。救急車とか通れなくなったらどうするつもりなんでしょうか。」50代・女性
「法律面はわからないけれど、感情的には『どうしてそんなことをするの?』と許せない気持ちになってしまいます。」30代・女性
5位には「業者にも何かあるのかもしれない。」が選ばれました。封鎖という極端な手段に出るからには、「よっぽどの事情があったのかな?」と背景を推し量る声が見受けられます。維持管理の問題や「あまりにも身勝手な住人が多かったのかな」と、住民側にも非があった可能性を考慮し、中立的な立場から事態を判断しようとする姿勢がうかがえます。
5位:「業者にも何かあるのかもしれない。」を選択した方のコメント
「私道にもかかわらず、あまりにも身勝手な住人が多かったのかなと思いました。」30代・女性
「業者側の事情が分からないので。単に金銭目当てなら感情的には許せません。」60代・男性
「封鎖までしてしまうほどの、よっぽどの事情があったのかな?とも思います。」50代・男性
私道の封鎖措置に関するアンケートまとめ
今回は356名を対象にした私道の封鎖措置に関するアンケート調査の結果を発表してまいりました。
私道の封鎖措置に関して、「金銭目的で私道を封鎖できるのであれば社会全体に悪影響を与える」と考える方が36.3%と最多となり、2位の「背景が分からないので何とも言えない」に対して約2倍の差が生じました。皆さんは、私道の封鎖措置について、どのようにお考えになりますでしょうか?
ドリームプランニングでは、これからも不動産に関する様々な視点からアンケート調査を実施・発表してまいりますので、皆様のご参考になさってください。
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