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武蔵小杉に自然派オステリア 大人同士の語らいの場に 

シンプルで落ち着く店内と、店主の臼田さん

シンプルで落ち着く店内と、店主の臼田さん

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 武蔵小杉駅から徒歩6分の立地に11月3日、オステリア「CAMElliA SiNENSiS(カメリアシネンシス)」(川崎市中原区新丸子東、TEL 044-982-9100)がオープンした。

グラスワインとチーズ(ブリー・ド・モーのクロスティーニ)

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 元設計事務所だったビル1階のスペースをリノベーションしたシンプルな店構え。店名は「チャノキ」の学名から取った。店舗面積は27平米、席数はカウンター5席、テーブル3席。

 店主の臼田文さんは、武蔵小杉生まれの武蔵小杉育ち。大学を出てすぐに飲食の道に入り、東京でしばらく働いた後、新店の立ち上げスタッフとして静岡県の三島に移り、12年パティシエール・調理・接客など、さまざまなポジションで働いた。「特に自分の店舗を持ちたいという夢を持っていたわけではなかったが、長く一つのところにいると、考えも固定化してしまう。ちょうど頃合いかと思い、家族のいる武蔵小杉に戻ってきた」と話す。

 子育て世代の多く流入する武蔵小杉・新丸子エリアへの出店ではあるが、子どもの入店はできない。ランチタイムの営業もなく、昼の営業は「お茶タイム」の14時からとなっている。「お茶とワインは似ている。作り手の思いが強く反映されるところや、土地や気候が大切なところ、味の表現の仕方も。そのどちらかを楽しめる人に来てほしい」と臼田さん。メニューには抹茶(お薄・800円~)もある。

 ワインに合う食事のメニューも充実しており、パンや菓子もすべて自家製という。「レバーパテ&木の実のパン」「今日のケイクサレ&キャロット・ラぺ」(以上500円)などの前菜や、「廣川さんのインカのめざめのフリット」(600円)、「甘長唐辛子・パプリカの熱々ミートグラタン」(800円)、「廣川さんと勝又さん 三島野菜のグリル」(1,000円)など静岡での経験やブランド農家との人脈を生かした野菜中心のメニューも。デザートも本格的で、「とろけるバターナッツかぼちゃのプディング ドライアプリコットの密煮」(500円)、「りんごのタルトとカラメルソース ジェラート添え」(600円)など。

 ドリンクはビール、ワイン各種のほか、シェリー酒(500円~)、ウィスキー(700円~)もそろえる。ソフトドリンクも「伊藤農園のかんきつジュース」(700円)、「自家製ジンジャーエール」(700円)など、こだわりのメニューが並ぶ。

 「もともと、土地には固執しない方だったが、こうやって店を出してみるとここがようやく『自分の街』になっていく実感がある。変化している街だからこそ、しっかりと自分の『色』を出して店を作っていきたい」と言う臼田さん。「子どものいる人も、たまには子どもを預けて静かに友人と語るための場所を必要としているし、そういう人たちに向けて場を開くことで、小さいながらも大人の文化の発信地のようになれればと思っている。今は小さい子どもたちが成長して入って来てくれるまでがんばって店を続けなければ」とほほ笑む。

 営業時間は昼=14時~17時、夜=18時~24時。月曜定休。

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