元住吉駅東口の定食店「木月キッチン」(川崎市中原区木月2、TEL 044-572-3214)で4月1日、「木月こどもキッチン」が開かれた。
共働き家庭、一人親家庭など、家族のあり方が変化したことで、子どもが一人で食事をする「孤食」の対策として全国的に広まりつつある「子ども食堂」の取り組み。「木月キッチン」を営む、ときたまさえさんは「カウンター8席だけの小さい店なので、まずはお試しでやってみるつもり」と、チラシを手作りし、「お母さん、お父さんが忙しくてご飯を作れない時、子どもだけで食べる時、おなかがすいた時、みんなでご飯を食べに来て」と街の子どもたちに呼び掛けた。
当日は17時から店を開け、野菜ハンバーグのトマト煮込み、ポテトサラダ、春キャベツともやしのゴマあえにご飯とみそ汁というメニューを、子どもは100円、同伴者の大人には300円で提供。16人の大人と子どもでにぎわった。参加した親からは「ご飯を作れない時や、子どもたちだけになってしまう時はあるので、地域にこのような場所があると助かる」という声が上がった。
ときたさんは「本当にこういう場所を必要としている子どもたちに、存在を知ってもらうには時間がかかる。利用してくれた人から口コミで少しずつ広がって、必要なところに情報が届くことを願っている」と話す。インターネット上で子ども食堂の情報を提供し、近くにある食堂を調べられる「子ども食堂ネットワーク」にも登録し、掲載を待っている。
毎月第1土曜の定期開催を予定しており、次回の開催は5月6日の17時~19時30分。ときたさんは「スタッフが仕込みをしている15時30分には店に入れるようにする。絵本や折り紙も用意してあるので、時間がある子どもたちは早めに来て、店でくつろいでもらえたら」と呼び掛ける。