幸区役所(川崎市幸区戸手本町1)で12月11日、「地域づくりとしての子どもの貧困対策を考える」講演会が行われる。
幸区内における子ども・子育て支援団体同士の情報交換、相互協力等を行っている、幸区こども総合支援ネットワーク会議と幸区役所が中心となり企画した同講演会。法政大学現代福祉学部教授の湯浅誠さんを招き、貧困問題にとどまらず、地域活性化など多岐にわたる講演を行う予定。
川崎市では、今年に入ってから子どもや若者、その家庭の生活状況等をアンケートなどで調査し、生活に困窮していると想定される子どもたちやその家庭の状況をさまざまな観点から分析。「子どもの貧困対策の基本的な考え方」として、この11月に取りまとめた。
地域みまもり支援センター地域ケア推進担当の野村有紀子さんは「いろいろな課題や対応策を検討している最中だが、地域では区民の方による取り組みが既に行われていることもあり、もっと地域でできることがあるのではないだろうか、という子育て支援団体からの希望も強かったことから、いち早く今回の講演会を実施することになった」と話す。
市では現在、地域包括ケアシステムに力を入れており、全ての地域住民が、仲間づくりや健康づくり、介護予防などの自発的な取り組みを行う「自助」、近隣住民やボランティア団体などによる助け合いを行う「互助」、介護保険制度や医療保険制度によるサービス提供「共助」、社会福祉などの行政サービスの提供「公助」の4つから成り立っている。
野村さんは「幸区の独自性を生かした地域包括ケアシステムの構築を目指すことによって、個人が安心して生活できる地域を創っていくための地域づくりにつなげていきたい」と意気込む。
開催時間は14時~16時。入場無料。問い合わせは、幸区役所地域みまもり支援センター地域ケア推進担当(TEL 044-556-6730)まで。