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川崎在住のアーティスト京森康平さん エルメススカーフ世界コンペのグランプリに

グランプリを受賞した京森康平さん(おふろ荘で)

グランプリを受賞した京森康平さん(おふろ荘で)

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 高津区にあるシェアアトリエ・おふろ荘(川崎市高津区溝口3)にアトリエを構える現代装飾家の京森康平さんが3月2日、エルメスのスカーフデザイン国際コンペでグランプリを受賞した。

京森さんを代表するAUNシリーズ

 エルメスは1937年以来、さまざまなデザイナーが参画し、オリジナルのスカーフを展開してきた。今回開催された「LE GRAND PRIX DU CARRÉ HERMÈS」は、成年以上なら誰でも応募可能という初の国際デザインコンペで、昨年の5月に募集開始。約123カ国、5500人がエントリーした。

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 京森さんは、西洋東洋間でさまざまな文化の発展に影響してきた装飾美術に興味を持ち、現代装飾家としてアート制作を行っているが、国境や民族間を越えた、人と文化の深いつながりを根底に表現している。イタリアで最も歴史のある服飾・デザインの専門校Istituto Marangoni(マランゴーニ)で、ファッションの奥深さも学んだ。

 過去に制作した10作品を提出する第1次選考では、100人の中に残った。2次ではスカーフを意識した作品の提出が求められ、京森さんは「クラシックでもなく、また既存にはない要素が求められていると思い、自分が活動してきたアートワークにイメージを振り切った」と話す。

 最終選考に残った京森さんは、他のファイナリスト10人と共にパリに招かれ、工場見学をはじめエルメスの歴史や哲学に触れる研修を受けた。「グラフィックや映像など畑の違うクリエイターたちが集まり、コンペではライバルだが、アートについて語るなど、みんなで刺激し合えるいい体験だった」と振り返る。

 最終提出の作品では、絵画としても飾ることができ、開封し原画が出てきたときの感動までをも想定したアートワークに配慮し、見事グランプリに輝いた。受賞デザインは将来、エルメスのコレクションに加えられる可能性もある。

 「世界基準のブランドでグランプリを受賞できたことは、自分のアート表現が海外でも評価されるという自信になった。これからも海外視野で発信していく」と、さらなる挑戦に意欲を見せる。

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