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川崎から仙台89ERSに移籍の鎌田裕也選手にエール B2優勝とB1昇格での活躍願って

仙台89ERSの鎌田裕也選手(#18)

仙台89ERSの鎌田裕也選手(#18)

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 男子バスケ・Bリーグの川崎ブレイブサンダースから仙台89ERS(ナイナーズ)に移籍した鎌田裕也選手(#18)に、川崎ファンの多くが新天地での活躍を願いエールを送っている。

富山戦で活躍する鎌田選手(2020年1月5日)

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 川崎ブレイブサンダースで7年間活躍した鎌田選手。「派手ではないが、地味でもない。相手チームから嫌われる存在で、ゴール下にいるだけで壁になり相手の攻撃を削(そ)いでいく」とファンからの評価は高い。「肩幅くん」と呼ばれ恵まれたビックマンの体を生かしてパワーフォワードでしっかりと仕事をこなす実力がある。

 スポンサー数は過去最多となり、入場者数も2年連続でB2トップの仙台89ERS。悲願の「B2優勝、B1昇格」を達成するため、7月1日より新たな布陣で来季に挑む。デービット・ホルトン代表取締役会長と、渡辺太郎代表取締役副会長のツートップになり、志村雄彦取締役GMが代表取締役社長に、桶谷大ヘッドコーチがGM兼ヘッドコーチに就任し、勝利にこだわる現場型の体制が確立した。

 桶谷大GM兼HCは、Bリーグ以前のbjリーグで琉球ゴールデンキングスを、2008-09と2011-12シーズンの2度優勝させた実績を持つ。その桶谷GM兼HCが、悲願達成のために鎌田選手の獲得に動いた。「鎌田選手のスクリーンは一度掛かったら簡単に抜ける事ができず、相手のガード陣を疲弊させることができる。3ポイントもあるので味方のドライブスペースを作る役割も果たせるのが強み」と評価する。

 鎌田選手のプレーはスタッツ(プレー記録)に数字として残らないことが多い。強固なスクリーンとなり外国人選手とのマッチアップでも引けを取らない。桶谷GM兼HCの采配でその力をフルに発揮することが予想される。

 鎌田選手の移籍にはひとつの「縁」がある。鎌田選手は、福島県立湯本高等学校から大東文化大学に進み、2013より7年間、東芝ブレイブサンダース神奈川(現=川崎ブレイブサンダース)に所属していた。背番号は18。

 今回、就任した志村雄彦代表取締役社長も、2005年から2008年まで東芝ブレイブサンダース(後の東芝ブレイブサンダース神奈川)に籍を置いていた。仙台89ERSでの選手時代には、東日本大震災により仙台での活動が停止。選手救済制度を利用して琉球ゴールデンキングスにレンタル移籍した経験もある。その時の背番号は89。

 「東芝(現川崎)の先輩と後輩の関係が良い形で作用して悲願達成に向けて進むことだろう」と話すのは、川崎ブレイブサンダースを応援する幸区在住の赤島啓介さん。「実直で自分の役割をこなす姿に何度も勇気づけられた。今後も川崎から応援」とも。

 長年にわたり、川崎ブレイブサンダースの取材をするフリーアナウンサーの木村英里さんは、「鎌田選手はとても寡黙で静かな印象を受けるが、誰よりも強い闘志を内に秘めた選手。自分よりも大きな外国籍の選手たちとぶつかり合うのは『正直怖い』と明かしてくれたことがある。でも常に『大切なものを奪われない。絶対守る!』という強い気持ちを持って戦っていた。自慢の鬼広い肩幅を武器に、仙台のゴール下を死守する縁の下の力持ちになるに違いない。黙々と練習を積み精度を上げてきたシュートにも注目。時には、静かに3ポイントシュートを射抜いたりする。そんな鎌田選手のプレーを見れば、仙台ブースターの皆さんのハートはガッチリとつかまれること間違いなし」と話す。

 鎌田選手を迎えた仙台89ERSは、2020-21シーズンに先がけて、「鎌田選手レプリカユニフォーム(ホーム/ブラック)」を数量限定で先行販売したところ、神奈川県川崎市からの予約も多く見られたという。鎌田選手のファンでもある赤島さんは「仙台のみなさん。鎌田裕也をよろしく。良い選手ですから。仙台89ERSも悲願の達成を。川崎から応援」と力強くエールを送る。

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