3月11日を控えて、2月25日、多摩川緑地バーベキュー広場(高津区瀬田先)で地震や津波などの災害から身を守るイベントが行われ、防災・減災に対する意識が高まりを見せている。
生活に必要な「ライフライン」が確保できるライフライン・サポートパック
災害を乗り越える知識を、アウトドアスキルを通して楽しく身につける「カワサキキャンプin 多摩川」が川崎市多摩川緑地バーベキュー広場で開催された。カワサキキャンプ実行委員会と、多摩川緑地バーベキュー広場共同事業体が主催し、STEP CAMP、カワサキノサキ、トビラ、減災ラボ、トカイナカヴィレッジ、二子玉川エリアマネージメンツの各団体が協力して実施された。
当日は、災害被災時に役立つアウトドアのノウハウを、楽しく、実践的に学ぶ体験型の「防災キャンププログラム」を推進しているSTEP CAMP寒川一さんが講師と指導を担当。「火をおこそう」「水を運ぼう」「燃料を確保しよう」のテーマでスキルを身につけた。
溝の口減災ガールズは、「減災『食』のワークショップ」を行い、水漬けパスタと備蓄食材で即興クッキングを披露。試食では「おいしい」「プロの味」などの声が上がっていた。この日は、簡単でおいしい「だしっこ味噌汁」の紹介も行われた。
食べるために作られた食品のロスを、買い方、食べ方、料理の仕方で減少させる「FOODLOSS SUMITT in KAWASAKI」も同時開催。料理家の上島亜紀さん、コロコココデリの江口可枝さん、高津区・農家の牧野さん、主婦代表で溝の口減災ガールズの小畑奈津子さんが登壇したトークセッションも行われた。
カワサキキャンプ実行委員会の田村寛之さんは「会場では笑顔が多くみられ、楽しみながら興味を持って災害を乗り越えるスキルを学ぶ内容で実施した。3・11を忘れずに、被災者の方々に心を寄せ、次の世代に、体験した事実と身につけたスキルをつないでいくことを今後も目指していきたい」と意欲を見せた。
併せて、田村さんは「災害レジスタンス」を設立。市民の生命と生活を災害から守るための活動を加速させている。「台湾で起きた地震についても支援と調査活動を開始。どのようにして市民が生き延びていくかが私たちの最大の課題。必ずその方法を見つけ出し動き出す」と力強く話した。