てくのかわさき生活文化会館(川崎市高津区溝の口1)で7月31日、チャリティーカットイベントが行われた。
1階では病気などの理由で髪の毛をなくした子どもたちのための医療用ウィッグを作るために髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」の活動をしているRibinet(リビネット)福祉理美容師ネットワークが中心となり、子どもたちにも楽しんでもらえる縁日やレモネードスタンドなどのメニューも用意した。
2階では、「子どもたちに教育と自立、夢と希望」をスローガンに活動しているPRIC JAPAN BEAUTYが中心となり、1,000円からの寄付で理美容師に髪を切ってもらえる「チャリティーカット」のほか、「眉カット」やネイル、リラクセーションなどの美容メニューを用意した。
PRICの菅原司郎さんは「この活動が始まってから22年がたち、カンボジアに4つの小学校が建った。教育によって子どもたちが自立していくことは、平和につながる。理美容師の力で少しでも協力できれば」と話す。
髪を切ってもらっていた40代の女性は「普通にしていたら捨てられてしまうものが、誰かの役に立つという仕組みを考える人はすごい。趣旨に共感して毎年参加している」と話していた。
菅原さんに誘われてチャリティーカットに参加した元美容師の上野暢高さんは「久しぶりに家族以外の髪の毛を切った。今は全く違う仕事をしているが、美容師を志した頃のことなどを思い出せて、良い時間だった」と笑顔を見せた。
Ribinetの戸塚貴博さんは「ビジネスとしては成り立たない自分たちの活動を、それでも理解して参加してくれる人たちがいて、少しずつ広まっている。本当の願いは、医療が発達し子どもたちの病気が無くなって、この活動が必要なくなること。それまではできることを頑張りたい」と話す。
来年は7月30日に開催が決まっている。