9月15日に行われたJ1リーグ第26節で川崎フロンターレが7対0と大勝した翌16日、多摩川河川敷で清掃イベント「多摩川エコラシコ」が行われた。同チーム選手会が地元NPO「とどろき水辺の楽校」や川崎市などの協力を得て2008年から続けている活動。川の増水により中止となった2014年を除き毎年恒例となっており、このたび10回目を迎えた。
「アキさん、彼岸花が咲いているよ」と参加者の一人、小学校4年生の椎屋結翔(しいやゆうと)君が川崎フロンターレの家長昭博選手に呼び掛ける。ごみ袋とトングを手にした家長選手もほほ笑みながら応じるなど、サポーターと選手の交流も見られた。
「年々ごみが減っている」との声も聞かれた今回、開会式を終えて選手と参加者の一行が河川敷に足を踏み入れると、一面が葉とツルで覆われていた。「これはアレチウリという外来種。多摩川に昔からある草木を覆って枯れさせてしまうので、今回はこれを駆除しましょう」と、とどろき水辺の楽校理事・鈴木眞智子さんの判断で「作戦」変更となった。
額に汗しながら草むしりにいそしむ選手と参加者たちは、台風上陸後の11月に開催された昨年と様子は違う状況ながらも、皆一様に笑顔を見せていた。
イベント運営の舵取りを担った川崎フロンターレ集客プロモーション部の島貫篤さんは「毎年違った環境下での開催となるが、今年もけが人を出すことなく終えることができた」と、同校をはじめとする多くの協力者や、試合翌日に駆け付けた選手たちへの感謝を明かした。