JR川崎駅東口にある焼き肉店「大将軍」(川崎市川崎区小川町5、TEL 044-222-4759)で11月12日から、神奈川県内の畜産農家とコラボした地産地消メニューが提供されている。
メニューを考案したのは、1961(昭和36)年創業の同店3代目に当たる昔宮賢典(せきみやまさのり)さん。都内の大手企業で働く傍ら、家業である店の企画を担当している。研究のために都内の店などを食べ歩くうち、看板メニューのカルビクッパ以外にも「勝負できる」メニューが必要だと考えるようになり、ブランド力のある地元の食材を打ち出していくことを思い付いたという。
横浜国立大学で経営を学んでいた昔宮さんは、授業の一環で地産地消に取り組んだり、料理コンテストを企画したり、地域とのコラボレーションを経験したことがあった。「その時の経験を生かして、ビジネスとして実現してみたかった」と話す。
さまざまな肉を食べ比べた結果、昔宮さんが用意したのは「葉山牛」(A5ランク、カルビ1人前=1,400円)、「湘南ポーク」(バラ1人前=880円)、かながわ鶏(モモ1人前=900円)。3品がセットになった「神奈川のお肉盛り合わせ」(2~3人前=2,800円)も提供する。
特に「かながわ鶏」は、県産の鶏肉を食べたいという要望に応えるために、神奈川県畜産技術センターと生産者が8年の歳月をかけて2016年8月に誕生したばかりのブランド鶏。まだ流通量も少ないが、シャモ系を父に、岡崎おうはんを母に持ち、塩こしょうだけでも満足できるうま味と食べ応えがある。「いま、牛・豚・鶏と神奈川の地産品をそろえている焼き肉店は、うちだけでは」と昔宮さんは胸を張る。
ビール、日本酒は市内のものをと、高津区の「ブリマーブルーイング」のクラフトビール「ペールエール」(1瓶=950円)と、多摩区で作られた酒米を神奈川県海老名市の泉橋酒造で醸造した日本酒「出穂」(1合=750円)を用意する。「今後はキムチに使う野菜も、三浦大根などの県内のものが使えたらと思っている。流通の関係ですぐには難しいが、期間限定でトライできたら」と展望を語る。
営業時間は11時~24時(ランチ=11時~15時、ディナー=15時~24時)。