川崎市内の飲食店のテークアウトメニューを紹介し、投票により「チャンプ飯」を競うオンラインイベント「川崎テークアウトグルメバトルvol.01」が6月28日に行われた。
川崎区中島エリアを中心とした臨海部の魅力発信と活性化を目的に活動する「川崎中島広報企画室」が企画した同イベント。新型コロナウイルスの影響下で苦戦する飲食店を応援する取り組みの一環で5月24日、トライアルとしてフェイスブックのイベントページで配信したところ、好評だったため定期開催することになった。
前回、裏方業務に携わったメンバーの冨依勇佑さんは「外出自粛などで人とのつながりが希薄になりがちな今だからこそ、飲食店と地域の人々をつなぐ役割を担いたいと思った。ライブ配信は初めての試みでうまくいくか心配はあったが、友人や視聴者から『地元の新たな発見になった』『お店に実際行ってみた』などの声をもらい、需要があったと感じた」と話す。
今回は、川崎大師エリアで町おこしに取り組む団体「大師ONE博(わんぱく)」からもゲストを迎え、5人のプレゼンターがそれぞれ、行きつけの店のうなぎ弁当やカレー、ピザ、イタリアン肉料理などを紹介。常連ならではの視点で、店舗情報だけでなく店主の人柄や料理に対する思いなど、スライドを交えて発表した。
結果は、「蕎麦(そば)膳はやま」の天せいろが最多票を獲得し、チャンプ飯に選ばれた。プレゼンターの奥貫賢太郎さん(大師ONE博)は「トライアルを見てこの企画のファンになったので参加できてうれしい。安全にコミュニケーションが取れるのはもちろん、物理的な制約が少なく済むのはオンラインの利点。はやまさんの蕎麦へのこだわりなども、営業時間の合間を縫ってzoomでヒアリングした」と話す。
「画面越しに伝えるのは難しいこともあるが、この新しい交流の在り方に適応し、人と地域が『まろやかに』つながって、人生を豊かにできる取り組みを共にしていけたら」と笑顔を見せた。
今後について冨依さんは「この企画を通してより街の魅力が伝わり、私たちがコンセプトとしている『川崎区の真ん中から、人と人とをつなぐ』を体現した形となったように思う。これからも自分の足で街を回り、そこで知った営みや人の魅力を発信していきたい」と話す。「他のコミュニティーとの連携も取り、地域を盛り上げるための取り組みに挑戦していきたい」と意気込む。