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おふろ荘、アートイベントでフィナーレ 高津湯創業から60年の歴史に幕

おふろ荘1年9ヶ月を振り返るオーナーの庄司有一郎さん(左)と企画プロデュースを担当した和泉直人さん(右)

おふろ荘1年9ヶ月を振り返るオーナーの庄司有一郎さん(左)と企画プロデュースを担当した和泉直人さん(右)

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 川崎市高津区で長年愛されてきた銭湯「高津湯」(川崎市高津区溝口3)の跡地を利用して昨年4月にアトリエ、ギャラリーとして期間限定でオープンした「おふろ荘」が9月いっぱいで閉館する。

おふろ荘で活動していた3人のアーティスト

 おふろ荘ができたきっかけは、戦後より親子代々「高津湯」を営業していたつかさ商事の庄司有一郎さんが当時NENGOにいた和泉直人さんに相談したことが始まり。「2015年まで高津湯を営業していたが、建物の老朽化や銭湯を管理していた方が亡くなるなど、自社で運営ができなくなり廃業することになった。しかし地域の人々に本当に親しまれていた場所なので、できる限り良い形で有効に使いたいという気持ちがあった」と庄司さん。

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 和泉さんは「高津区はかつて岡本太郎に代表される芸術の街だったが、今は無縁のイメージ。しかしアートとのハブを欲しているニーズも間違いなくあるので、住民とアートで交流できるスペースを作りたいねと互いに話していた」と話す。

 おふろ荘を運営してきた建設・不動産会社NENGOが主体となり、お別れとお礼の意味を込めて9月27日にイベント「さよならおふろ荘」が開催された。同施設でアートの教室に参加していた子どもたちによる壁のライブペイントや、銭湯で使われていた器や古家具を販売する「のみの市」などが行われ、近隣の住民が次々に訪れて楽しんだ。

 ライブペイントに参加したアトリエゴーゴーの佐々木千絵さんは「地域の子どもたちにアートを感じさせてくれる空間だった。感謝の気持ちでいっぱい」と話す。施設で子どもたちを対象に油絵教室を開催していた池田えみこさんは「子どもたちが伸び伸びとアートに触れることができる開放感がとても良かった。1年と9カ月の間、提供してくれたことに感謝している」と活動を振り返った。

 オープン当時からアトリエとして施設を活用してきたアーティストの京森康平さん、奥田雄太さん、hana-nayaの白川崇さんも参加して作品やライブペイントを披露し、おふろ荘のフィナーレに花を添えた。

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