
日本発祥の国際医療NGOである特定非営利活動法人ジャパンハート(東京都台東区 理事長:吉岡春菜)は、カンボジア人医療者の育成と持続的な医療支援の体制構築を目的に、ジャパンハート医療センターの医師・看護師計7名を世界最大級の外科学会「世界内視鏡外科学会(以下WCES)」(2026年9月横浜開催)へ派遣するためのクラウドファンディングを、本日8月12日(水)より開始いたします。
クラウドファンディング プロジェクトページURL: https://congrant.com/project/japanheart/23645
一度医療が崩壊した国、カンボジア
カンボジアでは、1970年代のポル・ポト政権下で多くの医師が命を落とし、現在も医師数は人口1,000人あたり約0.2人と、日本(約2.6人)の約13分の1にとどまっています。そのため、高度な医療を担う人材育成は喫緊の課題となっています。
ジャパンハートは、医療課題が特に多い国として 2009年よりカンボジアで医療活動を開始。現在はジャパンハート医療センター(JHMC)およびジャパンハートアジア小児医療センター(ACMC)を拠点に無償医療を提供するとともに、奨学金制度による医学生・看護学生支援、日本人専門医による診療・手術指導を通じ、カンボジア人医療者が自国の医療を担う体制づくりを進めています。
「ジャパンハートに出会わなければ、医師になる夢は叶えられなかった」

学生時代(左から2番目)
診察中のラタナ医師
今回派遣する7名のうちのひとり、外科医ラタナは、2011年度より開始したジャパンハートの奨学金制度「夢の懸け橋」の一期生です。「ジャパンハートに出会わなければ、医師になる夢は叶えられなかったと思う」と語る彼は、元々は病院のない村で育ち、「貧しい人へ医療を届けたい」と医師を志しました。現在では年間200件以上の手術を執刀する外科医へと成長しています。
今回のWCESでは、『開発途上国に導入したガスを使わない腹腔鏡手術 ― カンボジアでの我々の経験から』をテーマに発表を行う予定です。
今回の派遣のなかでは、学会参加に加え、日本の各医療機関での手術見学も予定しています。そこで得た知見や技術をカンボジアへ持ち帰り、院内共有することで、年間のべ約30,000件を診療するカンボジアの現場全体への波及を目指します。
クラウドファンディングで集まった支援は、学会参加費や渡航費だけでなく、日本人指導医を招へいした技術指導や若手医療者の育成など、継続的な人材育成にも活用します。主な使い道は以下の通りです。
- 医師・看護師7名の世界内視鏡外科学会(WCES)参加費
- 日本への渡航・宿泊費
- 日本からの指導医招へい・現地での技術指導
- 若手医療者の国内外研修機会の提供
- 新規医療者の雇用と院内研修プログラム

現地医師と手術にあたる松永医師
【ジャパンハート医療センター 松永明宏医師コメント「ジャパンハートのカンボジア人医療者は、貧しい家庭で育ちながら奨学金で猛勉強し、日本より何倍も狭き門を勝ち抜いてきたエリート達です。彼らに頭ではとてもかないませんが、これまで日本で培った経験と技術を真摯に伝えて来ました。
優秀な彼らはすぐに理解、吸収し、学んだことは次の世代へと忠実に引き継がれています。
日本の技術が国を越え世代を越えて拡がっていくのはうれしい限りです。
近年、カンボジアでも腹腔鏡手術が増えており、当施設でも2024年から吊り上げ式で腹腔鏡手術を始めました。今回、気腹式機器の導入が決まり、適応術式が格段に増えることが予想されます。
このタイミングで、9月に横浜で世界内視鏡外科学会が開催され、当施設のラタナ医師が発表します。カンボジアでは学会自体ほぼ皆無で、他の医療者達も学ぶ機会に飢えています。未来を担う新進気鋭7名を厳選しました」

【クラウドファンディングプロジェクト概要】タイトル: 医師がいなくなった国で、命を救える医師を育てたい。
目標金額: 300万円
募集期間: 2026年8月12日(水)12:00~8月31日(月)23:59
資金使途:
-医師・看護師7名の世界内視鏡外科学会(WCES)参加費
-日本への渡航・宿泊費
-日本からの指導医招へい・現地での技術指導
-若手医療者の国内外研修機会の提供
-新規医療者の雇用と院内研修プログラム
リターン:
3,000円~150,000円の計7コース
URL: https://congrant.com/project/japanheart/23645