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川崎の米店が創業88周年の「米寿」 記念イベントでおにぎり88円販売も

創業100周年を目指す成川亮治さん

創業100周年を目指す成川亮治さん

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 川崎駅東口の貝塚商店街にある成川米穀店(川崎市川崎区貝塚1)が、創業88年の「米寿」を迎えた。

つや姫で作ったおにぎりは当日88円で提供

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 店主の成川亮治さん(59)は九州生まれ。創業者の孫に当たる恭代さんと結婚し、1988(昭和63)年に店を継いだ。創業は1929(昭和4)年。創業者の本家は幸区の小倉にあったが、子どもたちに分家させる際に開業支援を通して貝塚で創業した。

 元々は営業の仕事に就いていた亮治さんだが、米店を残したいという思いで経験もないまま3代目として就任し、同店の経営に心血を注いだ。店は商店街の真ん中にある交差点の角地で、小学生の通学路に当たり、突然の雨が降る際には傘を貸し出すなどして地域を見守ってきた。小学校などの社会科見学も受け入れている。

 成川さんは「ここまで来られたのも地域の皆さんのおかげ、商店街の路面店としての役割を担い、顔の見える関係を今後も築いていきたい」と話す。

 店内には米のほかに、手作りの総菜が並ぶ。中でもおにぎりは人気メニューの一つ。おにぎりに使う米は、先月行われたおにぎりに合う米コンテスト「おにぎり食味会」で1位に選ばれた山形県朝日町のつや姫。ややしっとりした米で冷めても粘りが残るのが特徴という。

 17日、18日には「創業八十八年米寿祭」としてイベントを開く。つや姫の生産者を呼び、山形県朝日町のウサギのゆるキャラ「桃色うさひ」も登場する予定。通常150円程度のおにぎりを「88円」、お米5キロを「880円」と米寿に掛けた値段を設定し提供する。

 「商店街で全国の棚田のお米の炊き比べイベントや、棚田の保存活動を通して米の専門店としての存在意義を示したい。商店街の元気が無くなる一方で、新しい人たちが入りやすくなってきているのも事実で、世代交代を感じている。新しい力と融合して、時代に合った米屋として、自分の代で創業100年を目指したい」と笑顔を見せる。

 営業時間は9時~19時。「米寿祭」の開催時間は10時~19時(商品が無くなり次第終了)。

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