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向河原の子ども食堂が弁当配布 飲食店と手を取り合い街を元気に

「Te.mari」の齊藤さん(左)とふれあい食堂の運営メンバー(右が常田さん)

「Te.mari」の齊藤さん(左)とふれあい食堂の運営メンバー(右が常田さん)

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 向河原の和食料理店「Te.mari」(川崎市中原区下沼部)で2月18日、子ども食堂の「ふれあい食堂」が開催され、子どもたちに100円で弁当が配られた。

この日はハンバーグ、コーンソテー、ポテトサラダの弁当

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 ふれあい食堂は2018(平成30)年1月に、子どもの居場所作りに取り組む常田美帆さんの呼び掛けで、「向河原コミュニティスペース」を利用して始まった。月に1回、有志が集まり同スペースのキッチンを使い調理をしていたが、コロナ禍の中で活動の継続を模索し、近隣の飲食店と協力して弁当を配布するスタイルに切り替えた。

 18日に弁当の調理を担当した「Te.mari」では、昼過ぎから店主の齊藤真理子さんが約40個のハンバーグなどを用意。「前職が保育園の園長だったので、地域の子どもたちのためになることには進んで協力したかった。この時期に40個の弁当の注文をいただけるのも、ありがたい」と笑顔を見せた。

 子どもの弁当は100円、家族の大人の分は500円で、事前に注文を受け付けるシステム。16時ごろからベビーカーを押す母親や、きょうだいの分と合わせて注文していた弁当を自転車で受け取りに来た小・中学生などが姿を見せ、弁当と寄付で集まった食材などをエコバックに入れて持ち帰った。

 常田さんは「このエリアは共働き世帯が多く、孤食や夕食の時間が遅くなるなどの問題があると感じていた。1人で育児をしなければならないお母さんたちにとっては、ちょっとした子育ての悩みや保活の相談などをしながら参加できる場となっていて、子育て支援の側面もある」と話す。

 当初はボランティアがなかなか増えなかったが、徐々に口コミやSNSなどで認知され始め、川崎子ども食堂ネットワークに登録することでさまざまな企業からの寄付が集まるようになったという。

 常田さんは「コロナ禍において、周囲の飲食店さんと手を取り合う形を見つけられたのは良かった。以前のようににぎやかに食卓を囲える日が戻ってきたら、食育も兼ねて子どもも一緒に調理ができる場にしていきたい、仲間ももう少し増やしていければ」と話す。

 次回は、3月18日に「Te.Mari」で配布予定。注文はフェイスブックページなどで受け付ける。

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