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武蔵小杉の再開発で駅前通り商店街に看板 「通常通り営業中」

商店街の一角に設けられた看板、反対側の工事現場の壁にも同じものが設置されている

商店街の一角に設けられた看板、反対側の工事現場の壁にも同じものが設置されている

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 再開発で解体工事の始まった川崎市中原区小杉町3丁目地区で、商店街近くの工事現場に1月19日、通常通り営業していることを伝える看板が設置された。

店舗の前で話す大坂さん、後ろに「通行止」の文字が見える

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 看板が設置されたのは、武蔵小杉駅前商店街の一角。工事中は、東急東横線武蔵小杉駅とJR南武線同駅の接続口から、イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店の駅側の入り口に面する商店街への通行動線が遮断される形で通行止めが発生するため、人通りが激減したことへの対策だ。

 同商店街で眼鏡店を経営する大坂亮志さんは「常連のお客さまにも『メガネのオーサカはどこに移転したの?』と聞かれる。この通りが全部工事中だと思われているが、『通常通り営業中』の店舗もあると多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 同じく営業中の「中国料理 一番」では、お昼時にワンコインのお弁当を販売しているが、以前に比べると人通りが減り、売り上げにも影響しているという。「看板を設置してもらったが、忙しい人の目にはあまり留まらないかもしれない。ちょっと来にくくなってしまったが、がんばって営業をしているのでいつもどおり足を運んでもらえたら」と同店の角川章子さん。

 同地区の再開発は、2014年に都市計画が発表され、2016年11月に既存の建築物の解体工事が始まった。南武線の線路に沿って駅から中原区役所方面につながる道路が新設されるほか、44階建ての住宅施設、3~4階部分に公共公益施設の入る商業施設などが建設される。工事の完了は2019年度と予定されている。

 同地区をはじめとする武蔵小杉駅周辺では、発展に伴う再開発の影響で昔からあった個人店が減少する傾向にある。1月21日にも法政通り商店街の「西洋菓子 フェリシア」が突然の閉店を発表して、営業最終日となった翌22日には閉店を惜しむ近隣住民が長蛇の列を作った。

 「武蔵小杉ブログ」で閉店を知って駆け付けたという遠藤ますみさんは「引っ越してきた時からおしゃれな雰囲気が気に入って、クリスマスなど特別な時にはいつも利用していた。個性のある個人店が姿を消すのは本当に寂しい」と話した。

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