武蔵新城のパサールベース(川崎市中原区上新城2)で4月23日、「シンジョーまちなカレッジ」の開校式が行われた。
「シンジョーまちなカレッジ」は、武蔵新城周辺で行われているさまざまな市民活動を集約し、相互に交流しながら「学びの場」として生かしていこうという試み。パサールベースの経営者で、フェイスブック上の地元交流グループ「ふらっと新城」のまとめ役をする石井秀和さん、カフェハットの店主で日光通り商店街(サンモール)の理事長を務める出塚祐司さん、畳店を経営し、子どもたちにドッジボールを教えている大谷一博さんなど、地元で活躍する9人と1団体が「総務」として運営に関わる。
当日は、「学長」を務める小俣博司さんから「大局を見つつ、まずはスモールスタート。一人一人が地域とのつながりを持とう」とあいさつがあり、集まった40人から拍手が起こった。その後、石井さんが「シンジョーまちなカレッジは、誰かのものではなくみんなのもの。地域を楽しくするオリジナルな企画を立ち上げ、イベントやワークショップなどをやってみたい人の誰もが運営に加われる。自分だけでは実施が難しかったことや、限界を感じて行き詰まっていたことなど、この機会に話して」と呼び掛けた。
会場では地元の「菓子工房ichie」「Mottano(もったの)」「新城テラス」などの協力で焼き菓子やコーヒー、ハーブティーなどが振る舞われ、和やかな雰囲気で、まちの今後についての展望や実現したいことを参加者が発表した。地域に伝わる伝統芸能である「囃子曲持(はやしきょくもち)」をもっと広めたいという意見や、手話の教室をやってみたいなど10以上のアイデアが上がった。
「あそびのわとわ」を主宰し、総務を務める関川房代さんは「私自身もここでいろいろな活動をしながら、面白いイベントや、すてきな活動をしている人たちと出会ってきた。それぞれがばらばらに告知をしていると、本当に情報を必要としている人にもリーチしないし、日程がかぶってしまうことも多く、もったいないと思っていた。まちなカレッジは発信力をつけて、そういう町の情報を集約して伝えることができるハブとして機能したい」と話す。
同カレッジでは6月をめどに、現在あるホームページを整備して情報の発信を始める予定。