高知県香南市で4月30日に行われた毎年恒例の「大杯飲み干し大会」で川崎市中原区在住の会社員、釜谷直弘さん(31)が3連覇し、第17代「酒豪博士」の称号を受けた。
同イベントはイワシの稚魚である「どろめ」の豊漁を願う「土佐赤岡どろめ祭り」内で開かれているもの。昨年は熊本大地震を受けて自粛し、2年ぶりの開催となった。男性は日本酒1升(1.8リットル)を、女性は5合(0.9リットル)を飲み干しタイムを競い、終了後は飲んだものを吐き出すことになっている。使う日本酒は赤岡町の地酒「豊の梅」。タイムだけではなく、こぼさず飲み干すことも採点の対象となる。今年は男性が10人、女性は7人が参加した。
参加のきっかけについて、「お遍路の道中で友人になった地元の人から誘われた」と話す釜谷さん。中原区元住吉在住、生まれも育ちも川崎で、市内の会社に勤める。もともとお酒は強くないというが、2014年の初出場から2年連続で優勝。今年は2カ月前から練習を始め、合羽橋で大杯を買いスポーツドリンクを2リットル飲み干し、吐き出す練習を繰り返した。母親から「いい年になっていい加減にしなさい」と言われながら大会に臨み、3連覇を達成。「酒豪博士」の称号を受け殿堂入りとなった。記録は12,25秒で、2位との差はわずか0.01秒だった。
「傾けすぎるとこぼれる、ポイントは傾ける角度ととにかく吸い続けること。大会の前日入りし、現地で体を慣らし調整した」と釜谷さん。「大会を通して地元の友人もできた。たくさんの人に声を掛けてもらい、ちょっとした人気者になれてうれしかった。今後は趣味の染物と一人旅を楽しみたい」とも。