川崎駅東口近くのコワーキングスペース創荘(川崎区日進町)で「ルポ川崎」の公開インタビュー「カワサキリアル vol.0」が行われ、40人以上が参加した。
同著は川崎南部の出身が多いラップグループ「BAD HOP(バッド・ホップ)」の人物像にフォーカスし、そこからつながってきた若者たちのカルチャーシーンの多くをテーマにしたルポルタージュ。
同イベントは著者である磯部涼さんが現地で体感しことを公開形式のトークイベントで開催された。聞き手には、横浜コミュニティデザイン・ラボの宮島真希子さんやカワサキノサキ代表の田村寛之らが取材背景やテーマになっていた若者たちが抱えている課題や思想は何かなどを問い掛けた。
磯部さんは「客観的に見ると川崎南部で起きている事実は『日本が抱えている課題の縮図』であるかもしれないが、取材対象の若者たちは、決して悲観的では無く、当たり前のライフスタイルとして、地元である川崎で毎日を過ごし、一人のアーティストとして夢を持ち未来に向け自己表現している若者が増えてきたのでは」と話す。
当日参加した皆川智之さんは「中1年男子生徒の事件が起きた現場でよく釣りをしていた。身近で起きた衝撃的なニュースだった。この本の内容は日本が抱える大きな社会問題をいくつも象徴していると思う。起きている事実を認識した上で、自分ができる範囲で助け合える街に変えていきたい」と話す。