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川崎、羽田を結ぶ「羽田連絡道路」中央部の架橋が接続 完成への期待高まる

5月6日10時の川崎連絡道路の工事の様子(東京・大田区側より撮影)

5月6日10時の川崎連絡道路の工事の様子(東京・大田区側より撮影)

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 5月6日早朝より始まった川崎市と羽田空港を結ぶ「羽田連絡道路」の橋桁工事が行われ、中央部分240メートルがつながった。これにより羽田空港跡地地区と一体化した成長戦略拠点の完成に期待が高まっている。

工事の様子を見守る川崎市民(川崎・殿町側で9時頃撮影)

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 東京・大田区の羽田空港跡地地区の「羽田グローバルウィングズ」と、川崎・殿町地区「キングスカイフロント」を結ぶ840メートルの羽田連絡道路。今回の工事は、多摩川を渡る橋梁の約600メートルのうち中央の240メートル。現在までに左右2回実施され残る中央部の工事となった。

 川崎市殿町地区に位置する「キングスカイフロント」は、世界最先端のライフサイエンス分野の研究開発エリアで、医薬品や再生医療の研究開発施設、手術のトレーニング施設、大学など67機関が集まっている。

 この日は朝より工事を見学する市民が見つめる中で工事が進んだ。重量が1000トンを超える架橋ブロックが台船で運ばれ連結する作業が行われ、12時前後に完了した。

 川の中に位置する橋脚は2基と少なく、多摩川への生態系の影響を最小限にし、橋上に突起物がない形式を採用して鳥類への飛行阻害を軽減しているほか、工事のためにさらった土砂の一部は、河口に広がる干潟復元のために活用されるなど自然への対応も行われている。

 工事を行った川崎市建設緑政局広域道路整備室の新西(しんにし)一秀課長は「大ブロックを架設するという技術的にも難易度の高い工事を無事に終えられた。ひとつの大きな節目を超えたという意味においても、とても感慨深いものがある。今後は、あと2回、台船で運搬した大ブロックを一括架設し、その後、張出し架設、送出し架設という工法により順次、架設を進め、令和3年度内の1日も早い開通を目指していく」と話す。

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