川崎市は2021年1月23日と24日、ライブ配信と、事前に市民から出演者を募り収録するオンラインイベント「かってにおもてなしテレビ」をユーチューブなどで開催する。
東京オリンピック2020年大会での「英国代表チームの事前キャンプ」受け入れが決まったことを契機に、2018(平成30)年3月から、市民が自分の趣味や特技、アイデアなどを生かして、市内の駅前、交流スペースなどさまざまな場所で街行く人々に「おもてなし」を自由に振る舞う「かってにおもてなし大作戦!」を開催してきた。
今年はコロナ禍によりイベントは中止となっていたが、当初からの参加者がこの取り組みを盛り上げるためのアイデアを持ち寄り、グループに分かれて1月の本番に向け準備を進めている。
「かってにおもてなし大作戦の非公式ホームページ」を立ち上げ、情報をこまめに更新する宮本学さん(多摩区在住)は「2018年に知り合いに誘われて、このイベントに参加してみたら自由な雰囲気が楽しかった。皆が楽しそうにしているのをブログやSNSなどで伝えることが面白くなり、今まで発信していた情報をまとめて『非公式ホームページ』を作るに至った」と話す。
宮本さんが更新するホームページでは今回の募集への申し込み方法や、プロジェクトのスタートから現在の市民の活動やPR動画、参加方法などの情報がわかりやすくまとまっている。「新しい友だちができたり、やってみたいことの後押しをしてくれる人に出会えるのがこの取り組みの魅力。市内の人とちょっとでもコミュニケーションを取ってみたいと思っている方は気軽に参加してほしい」と呼び掛ける。
「食と農とエコな暮らし」をテーマにするNPO団体で活動する本江弘子さん(高津区在住)は「自分たちの団体でできるおもてなしを考えて1年目は武蔵新城の交流スペースでおにぎりを一緒に作りながらおしゃべりをするというおもてなしをした。2年目は出身地をテーマに盛り込み、アンケートを取るなどした。また会場の段差をスロープでなくし、ベビーカーや体の不自由な方も参加できるように工夫したおかげでさらに多様な人たちと交流できたことが印象的だった」と話す。
杉本さおりさん(高津区在住)は「自分は最初に趣旨を間違えて説明会に。どうなることかと思ったが人の企画に便乗する形でイベントに参加した結果、当日おもてなしする側もされる側も楽しそうにしているのを見てうれしかった」と笑顔を見せる。
同プロジェクトをサポートするstudio-Lの山本洋一郎さんは「勘違いや通りすがりで参加した方々が楽しんでいるのがこのプロジェクトの特徴でもあり理想。オンラインは非対面なのでさらに気軽に参加できて、後でアーカイブを閲覧で楽しめるのもメリット」と話す。
発信グループでは「かってにおもてなしテレビ」をPRするCMを制作する準備を始め、上映できるメディアや大型ビジョンなども募集している。
出演者の応募締め切りは10月16日。申し込み、問い合わせは川崎市のホームページまで。