プレスリリース

奇跡の豆、ルピナス:サステナブルな未来への農業革命──ルピナス豆のゲノム解析に成功。国産化への第一歩を踏み出す

リリース発行企業:ハッコウホールディングス株式会社

情報提供:

豆と独自発酵技術で世界の健康と持続可能な社会を目指すハッコウホールディングス株式会社 (本社:神奈川県三浦郡葉山町、代表取締役社長:入海健、以下「ハッコウホールディングス」)は、国立大学法人東北大学 佐藤 修正 教授、国立大学法人静岡大学 番場 大 助教との共同研究により、弊社が独自に育種した食用「低アルカロイドルピナス豆」の全ゲノム解析に成功いたしました。
これまで日本では食用として流通していなかった「苦味成分であるアルカロイドが低減されたルピナス豆」の量産が可能となり、ルピナス豆の国産化と食用化に向けた大きな一歩を踏み出しました。
■ ゲノム解析で「食べられるルピナス豆」へ
本共同研究では、ルピナス豆の全ゲノム解析に成功し、アルカロイドの生成に関与する遺伝子領域を特定することも可能になります。これにより、アルカロイド含有量の少ない品種の選抜が飛躍的に効率化され、「食べられるルピナス」の実現に向けた育種が加速します。
なお、本研究成果の一部は、日本植物学会第89回大会にて発表予定です。

ルピナス豆

■ 日本の気候に適した新品種の開発へ
ゲノム情報を活用することで、アルカロイドが少なく、日本の高温多湿な気候にも適応する高収量品種の開発が可能になります。これにより、北海道から沖縄まで、地域特性に応じたルピナス豆の栽培が現実のものとなります。
■ 環境再生型農業への貢献
ルピナス豆は痩せた土地でも育ちやすく、土壌微生物の根粒菌と共生することで空気中の窒素(N2)を植物が利用できる形(アンモニアなど)に変える“窒素固定能力”を持つため、耕作放棄地の再活用や持続可能な農業の推進に貢献します。水や肥料を多く必要とせず、省力的に栽培できる特性は、環境保全と農業の効率化の両立を可能にします。

ルピナス

■ 発酵技術との融合で「食の未来」を創造
当社が保有する独自の発酵技術(アラネア(R)発酵)とルピナス豆を組み合わせることで、アルカロイドのさらなる低減が可能となり、安心・安全な植物性タンパク食品としての展開が期待されます。アラネア(R)発酵との相性の良さから、動物性タンパク質の代替だけでなく、補完的な新たなタンパク源としても注目されています。
■ 今後の展望
本成果は、単なる農作物の開発にとどまらず、「日本発の次世代タンパク源」として、国内外の食料問題や環境課題の解決に貢献する可能性を秘めています。今後は独自品種の種苗登録を目指し、ルピナス豆を通じた持続可能な食の未来の実現に取り組んでまいります。
◇東北大学佐藤教授コメント
本共同研究では、ルピナス豆の全ゲノム解読という基盤的成果に加え、食用化に向けた実用的課題の解決にも大きな一歩が刻まれました。特に、ゲノム解読の対象とした系統が、ハッコウホールディングス株式会社の長年の努力で選抜された日本で栽培して低アルカロイドとなる系統であったことが重要なポイントとなります。このゲノム情報が得られたことで、これまで困難だった「安心して食べられるルピナス豆」の育種を、科学的根拠に基づいて加速できる点で画期的です。
ルピナスが持つ乾燥や痩せ地への適応力は、気候変動や耕作放棄地の増加といった農業の喫緊の課題に対して、重要な解決策を提供し得るものです。ゲノム情報の活用により、日本の多様な気候条件に適応した品種の開発が可能になれば、地域ごとの持続可能な農業モデルの構築にもつながると期待しています。
本研究の成果が、農業の革新だけでなく、発酵技術との融合による次世代タンパク源の創出という食の未来にも貢献し得る点に、大きな意義を感じています。今後も多様な分野の知見を持ち寄りながら、科学的根拠に裏打ちされた持続可能な食と農の実現に寄与していきたいと考えています。
◇静岡大学番場助教コメント
本共同研究プロジェクトは日本の農業が直面する課題を解決し、国産タンパク質供給の新たな道を切り開く可能性を秘めています。ルピナス (Lupinus) はかつて、栄養が乏しい荒地に生育し、まるで「狼 (ラテン語:lupus)のように土壌から栄養を貪り尽くす植物」と誤解されてきました。しかし、実際には根粒菌と共生して大気中の窒素を固定し、根から有機酸を分泌して難溶性リン酸化合物を可溶化することで、むしろ土壌改良を促進する驚くべき能力を有します。この特性は、化学肥料や水資源の使用を削減した省力的な栽培を可能にし、気候変動や耕作放棄地の拡大といった現代の課題に対応する重要な鍵となります。
 加えて、ルピナスは高いタンパク質含有量を誇り、大豆に代わる新たな植物性タンパク質源として期待されています。しかし、可食部にアルカロイドが蓄積する性質が日本における食用化の致命的な課題となっていました。そこで、ハッコウホールディングス株式会社は多大な労力を費やして低アルカロイド系統を選抜し、さらに発酵技術を組み合わせることで、安心・安全な植物性タンパク質供給の道を切り拓きました。本共同研究で得られた低アルカロイドルピナスのゲノム情報は、これからのルピナス育種を飛躍的に効率化し、有望な品種開発を加速する基盤となります。
 本研究成果は、低環境負荷農業の実現と食文化の革新を同時に推進するものです。今後もルピナス豆を食の多様性と持続可能性を両立させる次世代作物として確立することに貢献したいと考えています。
ハッコウホールディングスグループの発酵大豆製品ご紹介

・「醸豆(JYOZ/ジョウズ)」
ハッコウホールディングスグループが製造、販売を行う「醸豆 (JYOZ/ジョウズ)」。
大豆を皮ごと使用し、アラネア(R)発酵した大豆発酵食品で原材料は国産大豆と発芽玄米のみ。
豆を皮ごと発酵することができるため、大豆そのものが持つ食物繊維を含み、タンパク質を吸収しやすい遊離アミノ酸として摂取することが出来ます。

多くの大豆製品の課題であった大豆特有の癖や発酵臭の軽減を実現。クセが少なく、油なじみや各種調味料との相性が良いため様々な料理への活用が可能です。
形状的にも板状やひき肉状、粉末状など様々な形状で使用できるため、食感を維持したり、栄養価を加えたり様々な観点で、日常の食生活に健康と発酵要素を気軽に付与することが出来ます。
■「醸豆 (JYOZ/ジョウズ)」 ECサイト


醸豆 テンペスト/BOX入り ¥900円(税込)                



醸豆 テンペスト/エコ簡易包装 ¥750円(税込)



醸豆 テンペストをひき肉状にしたパスタ



醸豆 テンペストをパティにしたハンバーガー


会社概要
社名:ハッコウホールディングス株式会社
本社所在地:神奈川県三浦郡葉山町上山口2178-2
代表取締役:入海 健
設立: 2024年3月
事業内容: ルピナス豆の研究 ・栽培 / プラントベースドフード発酵食品の製造および販売
HP:https://hakko-holdings.com
「醸豆(JYOZ/ジョウズ)」ECサイト:https://jyoz.jp
Instagram「醸豆(JYOZ/ジョウズ)」:https://www.instagram.com/jyoz_official
Facebook 「醸豆(JYOZ/ジョウズ)」:https://www.facebook.com/jyozofficial

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