東京地下鉄(東京メトロ)半蔵門線に約40年にわたり活躍してきた8000系に代わり新型車両18000系が8月より順次デビューを予定する。
東京メトロ新型車両18000系のパープル系カラーで統一され明るい車内
半蔵門線では、1981(昭和56)年にボルスタレス台車を採用した「8000系」と、輸送力増強のために2003(平成15)年に導入した「08系」の2系列で運行されている。今回の新型車両の導入は、8000系導入から40年を経過していることから決定された。新型車両18000系は、2021年8月より運行を始め、現在運行中の8000系車両を全て置き換える予定。
6月2日。川崎市鷺沼にある、東京地下鉄 鷺沼車両管理所で新型車両の報道機関へのお披露目が行われた。車両デザインは8000系や08系のイメージを受け継ぎ、ラインカー(路線案内訴求用カラー)であるパープルを施し、車内は多彩なパープル系カラーで統一され明るい車内を実現している。
全車両に車いす・ベビーカー利用乗客のためにフリースペースを設けるほか、車両の底面の高さを以前より低くし、車両とホームの段差を低減するなどバリアフリーにも配慮している。
東急・東武との相互直通運転を行っている半蔵門線。その総距離は100キロメートルに及ぶ首都圏の重要な交通ネットワークになっている。東京メトロでは、今回導入する18000系、8000系、08系の車両が走行。東急が2020系、5000系、8500系。東武が50000系、30000系などが乗り入れてきた。各社では、他社車両での運行トレーニングをほぼ終了している。
東京メトロ・車両部設計課の荻野智久さんは、「18000系は、40年間で培った信頼性の高い鉄道技術を集結し、快適性、バリアフリー、省エネ性、安全・安定性の向上を図った車両。伝統と新しさが交じり合う街に更なる活力を与えればとの思いで設計した。新型コロナウイルス感染症が落ち着き、お出かけの機会が増えてきた際には、この新しい車両を利用していただければ」と話す。