「いざ! 渋谷・青山へ」と川崎ブレイブサンダースのチームバスが、1月8日に第16節サンロッカーズ渋谷戦の会場となる青山学院記念館に入った。
SR渋谷の強固なプレッシャーに苦しむ川崎ブレイブサンダース。藤井祐眞選手(#0)のエナジープレーも阻止される
「SR渋谷との負けられないタフな2連戦になる。いつもどおりチーム一丸となってMOVE」と熊谷尚也選手(#27)が前日コメントをすれば、パブロ・アギラール選手(#34)は「この2試合は非常に厳しいゲームになると予想している。自分たちにとってこの2試合は東地区優勝を目指す上で重要。しっかりと自分たちの100%を出せるよう戦いたい」と激闘になる予感と勝利への強い意欲を言葉にしていた。
第1Q(クォーター)は、SR渋谷が強烈なプレッシャーをかけ続けて強固なディフェンスでゲーム主導権をつかみ取る。川崎もSR渋谷のリズムを崩すべく仕掛けるがボールマンへのプレッシャーで自由自在な動きがとパスができずに苦戦した。
第2Qに入っても、SR渋谷のディフェンスは崩れず、川崎がオフェンスリズムをつかめない状態が続く。SR渋谷は川崎に前半だけで10のスチールに成功し、13のターンオーバーを誘発させた。ベンドラメ礼生選手(#9)は前半だけで4本の3ポイントを決めてリードに貢献。前半は SR渋谷45-36川崎 となり後半に突入した。
後半に入り第3Q、SR渋谷はジョシュ・ハレルソン選手(#55)の3ポイントや、ジェームズ・マイケル・マカドゥ選手(#14)のコーストTOコーストなど華麗なプレーでオフェンスのリズムに乗り、点差を18点まで広げる場面も出た。SR渋谷のディフェンスは高いまま維持され、川崎はペイントエリアに切り込めず長打に頼るのみとなるもリングに嫌われるケースが多くなった。
第4Qでも、SR渋谷はゲーム戦略を変更せず、また崩さずに遂行。終始川崎を苦しめて SR渋谷81-63川崎 の結果になった。
川崎はSR渋谷に直近で100点を超える得点で2連勝し今季白星を3つ続けていたが無念の敗退となった。SR渋谷の「徹底したボールマンへのプレッシャと、ガード陣にボールを持たせないディフェンス展開」という戦略に対して、川崎は対峙する戦略を持っての組織的な反撃ができず、プレーヤー個々の技でのみ反撃した結果の黒星となり課題を残した。
その状況の中で活躍したのが前田悟選手(#13)。母校でのゲームにチームハイの15ポイントを挙げた。ゲーム後に「シュートを狙って得点を狙うことが僕の持ち味。そこは迷わないでいこうと。周りからは『打っていい』と言われていたが、(今までは)迷ってしまう部分があった。(12月の)横浜戦辺りから迷わないでシュートを打とうと決めた。ディフェンスの部分はまだミスもあるも、アグレッシブに声を出してやると決めている。(SR渋谷とのゲームは)もう1試合あるので、絶対やり返すという気持ちでいる」とコメントした。