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川崎ブレイブサンダースが天皇杯連覇 練り上げたゲームプランで2年連続5回目の優勝

川崎を応援し続ける吉満謙一・史代さんファミリー。川崎応援のために「天皇杯絶対優勝二連覇」のメッセージを掲げる(写真提供=日本バスケットボール協会)

川崎を応援し続ける吉満謙一・史代さんファミリー。川崎応援のために「天皇杯絶対優勝二連覇」のメッセージを掲げる(写真提供=日本バスケットボール協会)

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 第97回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会 ファイナルラウンド(決勝)が、3月12日にさいたまスーパーアリーナで行われ、川崎ブレイブサンダースが千葉ジェッツに勝利し大会連覇を達成した。川崎は前身の東芝時代を含めて2年連続5回目の優勝で、大会MVP(共同通信社MVP)に藤井祐眞選手(#0)が選ばれた。

ゲーム後の記者会見でも笑顔が多い選手とヘッドコーチ

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 川崎は「MOVE」をゲームテーマにすれば、千葉は「返リ咲ケ。」と目標を言葉にして、優勝奪取に挑む天皇杯ファイナル。「激戦になる」そう心に決めてアリーナに向かったのは川崎を応援し続ける吉満謙一・史代さんファミリー。川崎応援のために掲げるのは「天皇杯絶対優勝二連覇」のメッセージ。「川崎の外国籍選手が習字体験で書いていた文章をそのままいただいた」と経緯を話す。

 吉満さんが川崎優勝の可能性を感じたのは「前半が終わった頃から。このまま川崎らしいゲームが続けば連覇可能。千葉ジェッツの反撃をどう乗り切れるかが焦点」と思い応援を続けたが「第4Qで9点差まで接近してきたときには落ち着かなかった」と振りかえる。「この優勝の意味は大きい。もう一つの悲願・地区優勝とリーグ優勝に向けて弾みが付く」と話す。

 ゲームは、千葉の8点ランから始まるが、藤井選手、ニック・ファジーカス選手(#22)、パブロ・アギラール選手(#34)らがリングを次々に揺らして15点ランで逆転。オフェンスリバウンドも果敢に取り続け得点につないだこと、3ポイントを6本量産したことが第1Q(クォーター)からゲームの主導権を奪取できた要因になった。その勢いは第2Qでも拡大継続。千葉は3-2のゾーンディフェンスの布陣で防御するも川崎が随所で突破してゲームを 千葉33-52川崎 で折り返した。

 後半に入り千葉がリズムをつかみ始め追撃が始まり、第3Qで9点差までの接戦状態になるも、川崎はディフェンスの強度を高めて千葉に対峙し13点差まで返して、最終クォーターへ。第4Qでも川崎の「我慢」は続き、強固なディフェンスと素早いオフェンスで点差を守り切りタイムアップした。最終スコアは 千葉72-82川崎。

 川崎が千葉に勝利した要因は幾つかある。その1つが「先制攻撃による主導権の奪取」。ファジーカス選手はゲーム後の会見で「佐藤ヘッドコーチが(描いていた)ゲームプランがすばらしかった。前半から相手にファーストパンチをしようということで、それを1Qで体現できたことが相手の疲れにもつながったと思うし、自分たちが主導権を握ることにつながった」と振りかえる。

 2番目が「2ポイントガードによる主砲の抑え」。佐藤ヘッドコーチは、「ゲームプランとして富樫勇樹選手に対して祐眞(藤井選手)と竜青(篠山選手)で、プレッシャーをかけて追いかけ回して引かずに攻めていくディフェンスをお願いした。(併せて)ファジーカス選手選手が休んでいる間、2ポイントガードが起点になって攻めることを考えていた」と話す。

 会見の後半に佐藤ヘッドコーチは「一発勝負の決勝という大きな舞台に全員がそろってずっとみんなが目指している川崎のバスケットボールをしっかりとやることができて良かったと思っている」と喜びを言葉にした。

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