日本アメリカンフットボール協会が3月8日より行っていたクラウドファンディングプロジェクト「アメフト界がひとつになって、日本のアメフトの未来をつくろう」が4月30日に目標額を達成した。
練習をする「富士通フロンティアーズ・フラッグフットボール・クラブ」のキディ・フロンティアーズ
7月に米アラバマ州バーミンガムで開催される国際スポーツ競技大会「ワールドゲームズ」に出場を決めたフラッグフットボールの女子日本代表への支援を目的とし、併せてアメリカンフットボールとフラッグフットボールの裾野を広げ、両競技が普及・発展していくことを目指している。
フラッグフットボールは、アメリカンフットボールが起源になって生まれたスポーツ。米国で絶大な人気を誇るアメリカンフットボールを年齢や性別に関わらず、より気軽に楽しむために、身体的接触を取り除き、腰の左右に付けた「フラッグ」を取ることでタックルの代わりとする競技。1990年代後半に日本に本格的に伝わってきた。
アメリカンフットボールの戦略性の高さをそのままに、少人数かつ省スペースで安全に楽しむことができる。選手個人の役割分担が明確で、誰でも自分の特長を生かしたプレーや戦略考案が可能。競技性だけでなく、教育的効果が高いとされ、文部科学省の「学習指導要領」の本編にも掲載され、全国の小学校の授業で取り入れられている。
今回のクラウドファンディングは、リターンのあるコースと寄付控除対象となる寄付コースの2軸で行われた。第1目標を1,000万円と設定してスタートしたが、予想を超える反応があり、第2目標の1,200万円も越えて終了した。
最終日の4月30日。プロジェクトを推進した日本アメリカンフットボール協会 常任理事の輿亮(こし まこと)さんは、富士通川崎工場内フロンティアーズ・フィールドにいた。輿さんは、日本のアメリカンフットボールの元選手で、指導者・解説者として活躍。現在「富士通フロンティアーズ・フラッグフットボール・クラブ(FFFC)」の代表も務めている。
輿さんは「多くの方々の協力のお陰で感謝している。何よりも女子日本代表が日頃の力を発揮してもらうことがお礼の第一。私たちは2028年のロサンゼルスオリンピックを視野に入れており目指している。こうした活動がフラッグフットボールを楽しむ子どもを増やしていくことにつながる」と目標達成の喜びを言葉にした。