水遊びが増える夏休みを前に、幸区や中原区など6校の小学校で7月7日~20日、「海上安全教室」が実施された。主催は川崎海上保安署(川崎区千鳥町)。
各小学校のプールの中で、子どもたちは水の流れを体験することから始まり、次に身近にあるペットボトルでの浮力を体験。クーラーボックスも水中では軽くなり、浮力のために役立つと知った児童たちは驚く様子を見せた。ほかにも使い方一つで浮く力を発揮するビニール袋など、身の回りにある物に目を向けることの機転を学んだ。「とにかく『浮く』ことが落水から身を守ること」を第一にライフジャケット着用時の浮力を実体験した。
同署では昨年から、海上安全教室にライフジャケットの着用体験を導入している。救難係長の伊藤裕樹さんは「泳げない子がプレッシャーにならずに、水に慣れることも念頭に置いた内容にしている。ライフジャケットも正しい着用をしないと事故防止にはならないので、道具の意義を理解してもらうことも大切」と話す。
体験教室では、自身の落水のみでなく、海や川で落水している人を発見したときの対処法も、「協力者を呼ぶ」「通報する」「浮く物を落水者に投げてつかまってもらう」という3つのポイントから伝え、助けるためにむやみに水に入らないことを強調した。