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川崎出身のヒップホップダンサー 母の思いを背負い念願の優勝

ステージで優勝の歓喜をあげるYuseiさん

ステージで優勝の歓喜をあげるYuseiさん

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 両国国技館(墨田区横綱)で4月22日に行われたダンスコンテスト「DANCE ALIVE HERO'S FINAL(ダンス・アライブ・ヒーローズ・ファイナル)」のHIPHOP部門で川崎出身のYuseiさん(22)が5回目の決勝進出で念願の優勝を果たした。

兄のDee(ディー)さんとステージで母の遺影を掲げた

 同イベントは2005年から始まった1対1のダンスバトル。シードとして選出された3人と全国各地で予選を勝ち抜いた4人の計7人と決勝前日に行われるプレーオフ予選で勝ち残った1人の8人が争うトーナメント方式でチャンピオンを決める。優勝賞金は100万円。

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 優勝したYuseiさんは生まれも育ちも川崎区。ダンススタジオ「STUDIO S.W.A.G.(スワッグ)」で講師を務めながら自身の所属するダンスユニット「KING OF SWAG(キング・オブ・スワッグ)」としても活動し、幼少期のころから地元川崎市内のお祭りなどにダンスパフォーマンスで参加。同スタジオは亡くなった母、神谷由香さんが開業し、現在は兄のDee(ディー)さんが経営を引き継ぎ兄をサポートし続けてきた。

 小学生の頃から同イベントに挑戦し、時には決勝に出るために全国各地の地方予選大会に出ていた。当時、一人で飛行機や新幹線に乗り、現地で迷って泣きながら交番に飛び込んだことも。今回の大会では前日に行われたプレーオフ予選で勝ち抜き、決勝トーナメントの切符を手に入れた。会場12,000人の歓声も1票として認められる中、決勝戦のジャッジでは会場の1票も審査員もYuseiさんを選び満場一致での完全優勝。

 会場に応援に来ていた父、神谷勇一さん(47)は「息子の成長を亡き妻とずっと見守ってきた。妻にこの瞬間を見せたかったが、きっと天国で必ず見てくれていると思う。そんな息子を誇りに思う」と話す。

 Yuseiさんは「厳しかった母にはいつも怒られていた。小さい頃から悔しい思いをしてきたが念願のステージで優勝ができた。母には一生懸命に生きているということを報告したい。ここまで育ててくれた両親には心から感謝している。両親が大変な思いをして残してくれたスタジオをこれからも兄と一緒に守り続けていく」と話す。