カルッツかわさき(川崎市川崎区富士見1)で2月14日、「第73回毎日映画コンクール」の表彰式が行われ、日本映画大賞を受賞した「万引き家族」の是枝幸弘監督や、監督賞を受賞した上田慎一郎監督をはじめ多くの関係者が表彰を受け、喜びを語った。
オープニングセレモニーでは、カルッツかわさきの2階にある「プラザ」に赤色のひな壇がしつらえられ、受賞者たちが次々に姿を現すと、一般の観衆からも歓声や拍手が起きた。女優主演賞を受賞した安藤サクラさんはテレビドラマ「まんぷく」の撮影のため欠席したが、代理として共演した子役の城桧吏さんと佐々木みゆさんが登壇。城さんは「安藤さんは優しくて、でも演技になると切り替わりがすごくて、とっても勉強になった」と話した。
その後、ホール内に場所を移して盛大に表彰式が行われた。「カメラを止めるな!」で監督賞を受賞した上田監督は、キャスト、スタッフらと、妻のふくだみゆき監督を連れて登壇。「昨年妻の応援で観客席から見ていたこの舞台に、まさか今年自分が立てるとは」と率直な心境を吐露し、「誰でも、本当に面白いと思うものを創ることができれば、壁を壊せる」と話した。トロフィーが作中に出てくる「ポン!」の形であることを興奮気味に語る一幕も。
TSUTAYAプレミアム映画ファン賞の外国語部門で受賞となった「ボヘミアン・ラプソディ」の表彰では、音楽を担当したブライアン・メイさんから届いたビデオレターが公開された。メイさんはその中で「日本は自分たちにとって特別に親しみのある国。私たちの映画を愛し、支持してくださった方々に感謝している。近いうちに皆さんとお会いしたい」と話した。
そのほか、女優の憧れである田中絹代賞を受賞し「この賞に恥じぬようにさらに演技を磨く」と熱く語った白川和子さん、安藤サクラさんと「夫婦受賞」となった男優主演賞の柄本佑さん、女優助演賞の母・樹木希林さんの代わりに樹木さんの着物を着て登場した内田也哉子さん、米国・アカデミー賞にもノミネートされている是枝監督など、第一線で活躍する「映画人」が一堂に会する華やかなステージとなった。