アフリカのセネガル共和国との国際文化交流イベント「セネガル-ing」が8月18日、高津市民会館(高津区溝口1)で行われ、音楽や民族衣装ファッションショーなどでにぎわった。
サバ―ルダンスの魅力にははまっているSene真理さん(左)と小谷野羽奈さん(右)
主催したのはNPO法人「手を洗おう会」。同会は、上下水道が行き届かない地域がまだ多いセネガルの人たちに衛生教育をサポートしていく目的で16年前に発足。2012(平成24)年にNPO法人化し、チャリティーランチや民族音楽イベントのほか、川崎市を含む日本国内や、フランス、タイ、ベトナム、セネガルの小学生たちによる200点に上る絵画展など、幅広くイベントを行い、交流のきっかけをつくっている。
今回は、セネガルの紙芝居、セネガル太鼓と和太鼓の演奏などのほか、夏休みの自由研究にもできる楽器クラフトや小物入れ作りなどのワークショップを小学生対象に行った。
世界各国のイメージで着物を作る「イマジンワンワールド」と民族衣装のファッションショーも開催。日本の着物を含め、セネガル図柄とマリ図柄の着物30点が披露された。
西アフリカ楽器・コラの演奏者たちのサポートでイベントに参加したSene真理さんは、1年前にセネガル人の男性と結婚。「一緒に暮らしていると文化の違いにお互いに驚くことが多くて面白い。今習っているセネガルのサバ―ルダンスは躍動感あふれ、セネガルの人たちのパワーを感じる」と話す。
サバ―ルダンスを披露した小谷野羽奈さん(15)は「小学3年生の時にダンスを始めた。このダンスは踊る人たちに太鼓が合わせていく醍醐味(だいごみ)が味わえて楽しい。見ている人もきっと盛り上がると思う」と話した。
同会の運営に携わる樋口愛さんは、20代の時にセネガルに長期滞在した経験を持つ。「セネガルの中心地は穏やかで、日本の田舎と変わらない町だったが、一歩郊外へ出ると水道もなく社会基盤ができていない状態。でも、明るくおおらかな人たちが多かったのを覚えている」と話す。「今、子育てをする身になり、セネガルの子どもたちが育つ環境が整うことを、さらに強く願うようになった」とも。
「今回のイベントは、今までの中で最大規模の構成で大変だったが、当日知って訪れてくれた人たちもいて、300人の来場者になった。海外旅行に来たようだと言う人もいて、アフリカの文化を身近に感じてもらえるいい機会になった」と手応えを喜んだ。