川崎駅前の商業施設、川崎ルフロン(川崎区日進町1-11)の6階で昨年12月から、子どもたちと共に川崎の産業や芸術文化をアートを通して世の中に発信していくことを目的とした「川崎ルフロン・アートプロジェクト」の展示が行われている。
市立川崎小学校の生徒らによる「みらいの川崎」をイメージした制作の様子
以前はマルイが入り、商業ビルとして活力のあった同施設。昨年から段階的にリニューアルを実施し、徐々に「市民が集い、文化・芸術・スポーツに出会える場所」を目指した川崎の新しい文化発信施設に生まれ変わろうとしている。
プロジェクトの一環として昨年11月、市立川崎小学校と協力し、「みらいの川崎」をテーマとしたオブジェを制作した。家具技師でかわさきマイスターの晝川(ひるかわ)捷太郎さん、水彩画家の立川陽介さんの指導のもと、5・6年生に向けた課外授業で「100年後の川崎」をイメージしたオブジェを制作。また、同プロジェクトのコンセプトに基づいた授業では、「100年後の川崎の夜に咲く花火」(1・2年生)、「100年後の川崎を飾るオブジェ」(3・4年生)が制作され、ともに川崎ルフロン6階に設置されている。
「産学官の連携」を目指して行っており、昨年12月7日に開かれたキックオフワークショップ「みらいの川崎を描こう!」では、3~12歳の子ども50人が参加し、市内企業の日本理化学工業株式会社から提供された「キットパス」を使ったアートを楽しんだ。
講師を務めた立川さんは、「家庭でなかなかできない、思いっきり落書きすることや、プロのアーティストと一緒にアート体験できたことで、子どもたちにとても喜んでもらえた。川崎の企業が生産する塗料や画材に触れることで、川崎の産業にも興味を持ってもらえた」と話す。制作された作品は「みらいの川崎」のオブジェとともに、2月末まで展示される。
ルフロン販促担当の大脇明恵さんは、「今後はアートプロジェクトとはまた違う形でのイベントも展開し、更に地域連携の取り組みを進化させていく予定。ルフロンを公民館のように、地域の方に気軽に利用してもらえるようなプロジェクトも考えている。地域の方はぜひ足を運んで」と呼び掛ける。