JR南武線武蔵小杉駅構内で今年1月にスタートした「武蔵小杉駅マルシェ」が6月29日の開催で半年を迎える。
1カ月に1度、川崎市内で代々生産を続けている都市農家の野菜を販売する同マルシェ。回を重ねるごとに来場者も増え、「かわさきそだち」ブランドが定着しつつあるという。
生産者の人となりが見えるようインタビュー映像を流し、顔写真を商品POPに付けるなど、レジを待つ間も興味を持ってもらえるよう会場演出にも工夫を凝らしている。さらに、その月に販売される旬の野菜を使って、川崎在住の料理家、上島亜紀さんと地元主婦らが考えた「畑のレシピブック」も購入者に配る。
レシピ考案に参加する主婦(30代)は「自分たちの周辺に農家さんが多いことを知り驚いた。子どもも一緒に地元野菜を身近に感じるようになった」と話す。毎回、野菜を出品する農家を訪れ、青空の下で意見を出し合いながら調理し撮影も行う。レシピは、買ったその日の献立に早速役立つので、購入者にも喜ばれているという。
マルシェをプロデュースする「カワサキノサキ」(川崎市幸区)の田村寛之理事(37)は「川崎は工業地帯のイメージが強いが良質な農家が多い。地元野菜を地元の人が理解し販売すれば、もっと川崎の魅力が伝わる」と手応えを実感する。「毎回、マルシェには開店時間前から人が並び、閉店1時間前には完売する勢いで、楽しみにしてくれる人が増えているのがうれしい」とも。
同マルシェは毎月最終水曜に定期開催。7月は27日を予定(農産物の生育状況によっては開催日変更)。開催時間は14時~18時(商品が無くなり次第終了)。