南部学校給食センター(幸区南幸町3)で7月5日、学校栄養士向けの調理実習会が行われた。
12月から川崎市内で始まる中学校完全給食化に当たり、「ご飯がもっと食べたくなる献立」を栄養士向けに実習している「和食給食応援団」、「JA全中」(全国農業協同組合中央会)、「川崎市教育委員会」の3者で企画した同会。
この日は、川崎市内で給食を担当している栄養士職員15人が参加。「御料理 与志福(よしふく)」(東京世田谷区)料理長の髙橋憲治さんと意見交換を行った。高橋さんは「骨が強くなる魚の和食献立」を目の前で調理実演し、献立ローテーション、中学生のカロリーの摂り方、出汁の取り方などを指導した。
川崎市の給食に米を提供している伊勢原の米生産者「鳥海農園」の鳥海裕一さんの講演も行った。中学生に必要な摂取カロリーを考え、給食にはカロリーの多いお米を食べる回数を多くする事を推奨し、お米に合う献立や、お米を食べるメリットなどの意見が出た。
今年1月から市内の一部で先行実施していた中学校の給食だが、5月末に完成した南部学校給食センターの稼働が9月から始まり、12月には中部、北部の給食センターが稼働予定となっている。福田紀彦市長がマニフェストで掲げていた「中学校完全給食」が市内全域で始まり、1日3万食の給食が作られる。
川崎市教育委員会の新田憲さんは「市内ではセンターによる給食提供の実績が無く、まだまだ課題はあるがスピード感を持って関係各所と連携を取りながら進めていきたい。市内産の野菜も農協と調整し地産地消を目指したい」と話す。