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元住吉の木月キッチン、営業時間を変更 「弁当版」子ども食堂に支援の輪広がる

木月キッチンの時田正枝さん(左)と、子ども食堂を支えるスタッフ

木月キッチンの時田正枝さん(左)と、子ども食堂を支えるスタッフ

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 新型コロナウイルス拡大の影響を受けて、営業時間の短縮や変更を続ける飲食店も多い。元住吉駅すぐの木月キッチン(川崎市中原区木月2、TEL 044-572-3214)でも、営業日数を減らし、代わりに月に1回実施していた子ども食堂を月に2回にし、弁当にして手渡している。

自転車で弁当を買いにきた小林柚葉ちゃん

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 もともと、玄米を中心にした野菜たっぷりの食事で健康な生活を送ってほしいという願いで作った食堂。状況が変わるごとに営業時間を変えたり、ランチボックスを始めたりしながら、同じクオリティーの食事を提供できる方法を考えた。中でも、特に考えたのは子ども食堂に来る子どもたちのことだったという。

 「子どもたちが学校に行けなくなり、在宅で食事作りをしながら家のことや仕事もしなければならないお母さんたちの負担を、少しでも減らすことができたら」と、月に1回行っていた子ども食堂「木月こどもキッチン」を弁当のスタイルにし、月に2回行うことにした。子どもたちの消化機能を考え、弁当には白米を使う。

 3月からの3カ月間、「ランチボックス版」子ども食堂のたびに支援者が増え、作る数も増えた。子ども食堂の仲間が制作したマスクや、寄付で届いたお菓子などをおまけに添え、「こんなにもらっていいの」と喜ばれた。

 6月8日の実施日には朝から予約を受け付け、密になるのを避けて12時、12時30分、13時の3回、各25食ほどを用意した。昼になると予約した人々が来店し、次々に弁当を買っていった。一人で来た慣れた様子の子ども、親と一緒に自転車で来た子どもなど、めいめいに弁当を受け取っていき、全部で78食分が子どもたちの手に渡った。

 時田さんは「毎回、いろいろな人が手伝ってくれて、笑顔の輪が広がっていくのがとても楽しい。しばらくは通常営業は難しいと思うが、営業を週に3日に限定することで、こうやって地域に貢献もできるし、まだいろいろなことがやれると感じている。来週からは給食も始まるので、夕方の時間にお弁当を用意する予定」とほほ笑む。

 木月キッチンの当面の営業時間は水曜~金曜の週3日、11時30分~13時30分と、17時30分~20時。木月こどもキッチンのお弁当(100円、子どものみ)の販売は毎月第2・第3月曜。次回の子どもキッチンは15日、16時30分、17時、17時30分に販売する予定。予約は当日の14時から完売するまで電話で受け付ける。

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