「第94回天皇杯・第85回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」のファイナルラウンドが1月10日に始まり、川崎からは天皇杯(男子)に川崎ブレイブサンダース、皇后杯(女子)に富士通レッドウェーブが参戦している。
10日に始まった天皇杯(男子)の準々決勝で、川崎ブレイブサンダースは宿敵の千葉ジェッツと対戦し63-66の僅差で惜敗した。勝ち進んだのは、栃木ブレックス、京都ハンナリーズ、アルバルク東京、千葉ジェッツの4チームで、12日に準決勝を行う。
皇后杯の準々決勝は11日に行われており、富士通レッドウェーブが日立ハイテククーガースと対戦している。準決勝は12日。天皇杯・皇后杯の決勝戦は13日に行われる。
川崎ブレイブサンダースは3連覇に挑む千葉ジェッツと対戦。第1Q(クオーター)は、互角の展開となるが、千葉のマイケル・パーカー(#3)、ギャビン・エドワーズ(#21)、富樫勇樹(#2)の各選手がシュートを決めて流れを引き寄せ始める。川崎もバーノン・マクリン(#21)、ニック・ファジーカス(#22)の両選手が加点。辻直人選手(#14)も歓声の中で登場して逆転するも、千葉はクオーター終盤でマイケル・パーカー選手のシュートが決まって小差でリードする。
第2Qは、バーノン・マクリン選手、藤井祐眞選手がシュートを決めて再び逆転。その後もバーノン・マクリン選手が適時に加点して優位を保つ川崎。藤井祐眞選手のシュートも気持ちよく決まり川崎リードのまま後半に入る。
後半の第3Qに入ると、千葉の反撃が始まる。走り回りながらの猛攻は、富樫勇樹、ギャビン・エドワーズ、マイケル・パーカーの各選手が加点し川崎のボールを封じてリードを奪う。川崎のシュートはリングに嫌われ得点スピードが落ち、流れを引き寄せられないままの状態が続く。その間にも、千葉の富樫選手の3ポイント、アキ・チェンバース、西村文男の両選手のシュートが決まり10点差で最終クオーターに。
第4Qに入り、川崎が反撃に出る。ニック・ファジーカス、シェーン・エドワーズ、バーノン・マクリンの各選手が加点。篠山竜青選手の3ポイントも2本決まり千葉を追撃。長谷川技選手(#33)の3ポイントで2点差まで追い込むがギャビン・エドワーズ選手のフリースローが決まって3点差でゲームが終了した。
試合後の会見で、川崎ブレイブサンダースの北卓也ヘッドコーチは「お互いシュートが入らない展開で、千葉さんは『より走ろう』となったと思う。そこを止められなかったので流れを持っていかれた。第4Qの残り5分を切ってからターンオーバーが続いたのが一番痛かった」と総括した。
篠山竜青キャプテン(#7)は「ここ数年天皇杯に勝てていないので今年こそという思いは強くて、みんなでしっかりリーグから天皇杯に切り替えるためにも、スタッフがもう一度昨年の映像を見て一発勝負ということを意識するような機会をつくってくれていた。頭は切り替えられていたと思うし、気持ちを行動につなげていけたと思う」と振り返り、無念そうな表情を見せた。