男子バスケBリーグの川崎ブレイブサンダースは、3月9日に福岡市民体育館(福岡市博多区東公園8)でライジングゼファー福岡と対戦し延長戦の結果、108-105で勝利した。
このゲームで篠山竜青選手(#7)が、8本の3ポイントシュートを決め「2018-19シーズン1試合最多3P」を達成。一方、川崎は勝利を掴んだものの福岡に105点を許し、福岡はチーム最多得点の105点を記録する結果になった。
中地区で2位に位置し地区1位の新潟を追う川崎。北卓也ヘッドコーチは前節(サンロッカーズ渋谷戦)の勝利インタビューで「1試合1試合を大切にして勝ち進んでいかなければならない大切なときを迎えている。皆さんの応援が必要。ちょっと遠いですが福岡まで応援に」とアリーナの観客に呼び掛けていた。9日の第1戦にはアウェイにもかかわらず通常より多い「川崎コール」が福岡市民体育館に響き渡った。
第1Q(クォーター)で、福岡は、マーカス・ブレイクリー選手(#23)の果敢な攻撃の波を止めることができずに28点を奪われ17-28とリードされる。第2Qに入って、エドワード・モリス選手(#32)、ニック・ファジーカス選手(#22)、バーノン・マクリン選手(#21)が得点を積み重ねるも43-45とリードされたままの状態。第3Qから、篠山選手のシュートタッチが冴(さ)えを見せ始めて福岡に肉迫。その差を1点として70-71で最終Qに突入した。
接戦状態で迎える第4Q。「今日はシュートタッチが良い」と感じていたと話す篠山選手の3ポイントラッシュが始まる。篠山選手は要所要所でボールを預かりシュートに挑戦。3ポイントエリアから投じたボールは、きれいな弧を描いてリングに収まり第4Qで6本を決める活躍。勝利への流れを引き寄せた。95-93とリードするもマーカス・ブレイクリー選手にシュートを打たれ95-95で延長戦に突入した。
延長戦に入ってニック・ファジーカス選手、エドワード・モリス選手、バーノン・マクリン選手が加点し105点にするも福岡も健闘して同点に持ち込む。その均衡を打ち砕いたのが篠山選手が投じたボール。リングに沈む3ポイントシュートで川崎が勝利を収めた。
北卓也ヘッドコーチは、「タフなゲームだったが、最終的に勝利できたことが一番。ただ、マーカス・ブレイクリー選手とデクスター・ピットマン選手の2人の起点を抑えられなかったので、そこは反省しなければいけない。ターンオーバーからの得点が、福岡はうちより3倍以上取っている。イージーな得点を与えたところが(反省点)」と総括した。
篠山選手は「チームとしては反省しなければいけないところがたくさんあった。90点を超える失点というのは川崎がやりたいバスケットではなく、修正しなければいけないという危機感はある。明日はもっと失点を抑えたディフェンシブなゲームをお見せしなければいけない」と話す。
川崎ブレイブサンダースの取材を続けるフリーアナウンサーの木村英里さんは、「篠山選手がW杯への出場を決めたことで自信を持つようになり、プレーに磨きがかかったのではないか」と話す。「その自信が、この日のシュートタッチの良さを早くから感じており、果敢にアプローチするプレーに表れたのではないか」と篠山選手のプレーを振り返った。