川崎市は6月12日、「川崎じもと応援券」の購入予約と利用店舗の募集を始める。新型コロナウイルス感染症の影響により売り上げが大幅に減少している飲食店や生活関連サービスなどにおける消費を促し、経済回復活動を加速させる。
6月3日、川崎市経済労働局産業振興部が「川崎じもと応援券」の概要を発表すると、事業者からは好感と期待が多く寄せられた。川崎区日進町で飲食店「IBIS CAFE」を営む稲葉太郎さんは「飲食店として今はあらゆる方法で売り上げを確保しなければならない。その状況下で行政主体で『川崎じもと応援券』が発行される意味は大きい。多くの人が利用して消費が戻ることを期待したい」と話す。
稲葉さんが期待する点は「発行枚数の多さ。87万冊が出回れば、消費に勢いが付く。消費の呼び水にもなるのでは」と期待する。発行による総額約は113億円と大きい。販売額は87億円になり、購入した人が得られるプレミアム分は約26億円になる。
川崎市で「川崎じもと応援券」を担当する鈴木雄二さんは、「1冊には、1,000円券が13枚。総額で1万3,000円分がとじられており、これを1万円で販売する。3,000円分がプレミアムとなり大変お得。利用期間も7月20日から2021年1月31日まで使用できる」と話す。
購入方法は、混乱を避けるため事前申込制。6月12日~7月3日に、ホームページやはがきによる申し込みを受け付け。応募者多数の場合は市内在住者を優先して抽選を行う。1人当たりの購入上限冊数は5冊まで。購入は、3回にわたり行われる予定。
併せて、「川崎じもと応援券」での利用が可能となる店舗の募集も行われる。予定される店舗数は、約5000店。6月12日~7月10日に申請する。それ以降も以降も随時募集するが、「川崎じもと応援券・利用店舗一覧リーフレット」に掲載できないケースもある。店舗からの申し込みは、ホームページやファクスで受け付ける。
鈴木さんは「この施策で消費を促し、市内での循環を図ることができれば、川崎市内の経済回復につながる。ぜひ利用を」と呼び掛ける。